【赤ワイン】覚えておくべきぶどうの種類13選|品種・ボディ別解説
「赤ワインは種類が多いけど、どんな違いがあるんだろう?」
「自分の好みにぴったりな味の赤ワインをみつけたい!」
赤ワインには種類がたくさんあり、価格も様々。高価な銘柄があるのはどうして?飲んでみたいけど好みの味じゃないかもしれないし…。と思うことってありますよね。
今回の記事では世界の有名な赤ワインの種類や、好みの味の銘柄を探すコツを紹介します。
種類ごとの特徴が分かれば、「今日はこんな味のワインが飲みたいな」というときさっと選べるようになります。
味わいを生む秘訣を知ると、ワイン選びはもっと楽しくなります。赤ワインの知識を深めて、いろいろな銘柄を楽しんでください。
赤ワインを選ぶとき「品種」の確認は外せない
ワインを選ぶとき確認するポイントは値段、産地、味などいろいろありますが、何のぶどうを使っているか「品種」の確認は外せないポイントです。
何の品種を使っているかによって、赤ワインの味の決め手になる「渋み」や「コク」に違いが出てくるためです。
今回はぶどうの品種に絞って赤ワイン選びのポイントを紹介していきましょう。まず赤ワインに使用されるぶどうにどんなものがあるのかを一覧で紹介します。
以下で原産国ごとにまとめています。
原産国 | 品種 |
---|---|
フランス | ・カベルネ・ソーヴィニョン(ボルドー地方) ・メルロー(ボルドー地方) ・カベルネ・フラン(ボルドー地方) ・マルベック(ボルドー地方) ・カルメネール(ボルドー地方原産、今はチリがメイン) ・ピノ・ノワール(ブルゴーニュ地方) ・ガメイ(ブルゴーニュ地方) ・シラー(コート・デュ・ローヌ) |
スペイン | ・テンプラニーリョ(リオハ) ・ガルナッチャ(グルナッシュ)(アラゴン) |
イタリア | ・ネッビオーロ(ピエモンテ州) ・サンジョヴェーゼ(トスカーナ州) |
日本 | ・マスカットベリーA |
ワインといえばフランスというイメージ通り、ぶどうの原産国もフランスが非常に多いですね。今回はそれぞれの品種を使った代表的なワインも紹介していくので、是非チェックしてみてください。
また、ぶどうの品種を説明するときに欠かせないのが、赤ワインの味を表現する「ボディ」です。続いてボディについて説明しましょう。
赤ワインの味を表現するのは「ボディ(重さ)」
赤ワインの味は「渋み」「濃厚さ」「アルコール度数」など様々な要因を組み合わせ「ボディ(重さ)」という言葉で表されます。
以下、赤ワインの味の表記を紹介します。
- フルボディ…渋みが強く濃厚な味わい
- ライトボディ…渋みは少なく軽い味わい
- ミディアムボディ…フルボディとライトボディの中間。程よい渋みやコクがある味わい
ぶどうの品種を説明するとき、上記の「フルボディ」「ライトボディ」などの言葉がよく登場することになるので覚えておいてくださいね。
先ほど紹介したぶどうの品種を味わいで並び替えると以下のようになります。
味わい | 品種(原産地) |
---|---|
フルボディ | 【フランス】 ・カベルネ・ソーヴィニョン ・マルベック(ボルドー地方) ・シラー(コート・デュ・ローヌ) 【スペイン】 ・テンプラニーリョ(リオハ) ・ガルナッチャ(アラゴン) 【イタリア】 ・ネッビオーロ(ピエモンテ州) ・ガルナッチャ(アラゴン)/td> |
ミディアムボディ | 【フランス】 ・メルロー(ボルドー地方) ・カベルネ・フラン(ボルドー地方) ・カルメネール(ボルドー地方原産、今はチリがメイン) 【イタリア】 ・サンジョヴェーゼ(トスカーナ州) 【日本】 ・マスカットベリーA |
ライトボディ | 【フランス】 ・ピノ・ノワール(ブルゴーニュ地方) ・ガメイ(ブルゴーニュ地方) |
味わいはワイナリーごとの製法により多少の違いが出て来ますが、おおよそ上記のようなイメージで覚えてもらっておくと赤ワインを選びやすくなりますよ。
例えばカベルネ・ソーヴィニョンなどはフルボディワインの代表品種なので、味わいの記載がなかったとして「カベルネ・ソーヴィニョン」と記載があればフルボディなんだということが想像できるわけです。
特にアメリカやチリなどはワイン名にぶどうの品種を使っていることも多いので、わざわざ味を確認しなくても、ワイン名を見ただけで味が分かるようになっています。
【フルボディ】赤ワイン用ぶどう品種&有名銘柄
続いては、ぶどうの品種ごとの特徴と有名な銘柄を紹介しましょう。まずはフルボディに多い以下の6つの品種についてです。
- カベルネ・ソーヴィニョン(ボルドー地方)
- マルベック(ボルドー地方)
- シラー(コート・デュ・ローヌ)
- テンプラニーリョ(リオハ)
- ガルナッチャ(アラゴン)
- ネッビオーロ(ピエモンテ州)
フルボディ代表「カベルネ・ソーヴィニョン」から順に紹介していきますね。
【ボルドー原産】カベルネ・ソーヴィニョン
「カベルネ・ソーヴィニョン」はフランス ボルドー地方が原産の黒ぶどうです。栽培面積世界一で、しっかりとした渋み(タンニン)を持っており、濃厚な飲みごたえがあり長期熟成向きワインになります。
- 味わい…渋みと酸味がある。濃厚な味わい
- 香り…カシス、ブルーベリー、チョコレート、スパイスなど
カベルネ・ソーヴィニョンといえばボルドーですが、ボルドーワインは基本的にブレンド(アサンブラージュ)するのが一般的。
カベルネ・ソーヴィニョン100%のワインが飲みたい場合はボルドー地方以外で探すのがおすすめです。
カベルネ・ソーヴィニョンを使用した代表的なワインも以下で紹介します。
ボルドー産赤ワインの王 【シャトー・ムートン・ロスチャイルド】
カベルネ・ソーヴィニョンのワイン代表で紹介するのはボルドー産赤ワインの王「シャトー・ムートン・ロスチャイルド」です。
ボルドーには、1855年のパリ万博の時採用された「メドック格付け」という品質の基準があります。最上位の1級を獲得したシャトーは5つしかなく「五大シャトー」と呼ばれ、シャトー・ムートン・ロスチャイルドは「五大シャトー」の中で最高の一本です。実は、ムートンは当初メドック格付け2級でした。品質は最高の物だったのにも関わらず。
そこでムートンは更なる高品質ワインを作るために努力を重ね、結果、「メドック格付けは再認定されない」というルールを奇跡的破り、1級に再認定されたのです。当時オーナーだったバロンフィリップ男爵の「われ1級になりし、かつて2級になりぬ、しかし今も昔もムートンは変わらじ」と言う言葉はワイン史に残る名言となっています。
非常に丁寧に作られている一本なので、じっくり味と香りを楽しみながら少しずつ口に含むように飲むのがおすすめです。赤ワインの有名産地、フランス・ボルドーのキングオブ赤ワインです。
価格 | 65,780円 |
品種 | カベルネ・ソーヴィニョン |
味わい | 辛口・フルボディ |
収穫年 | 2014年 |
【ボルドー原産】マルベック
マルベックもボルドー地方が原産のぶどうです。ポロフェノールの含有量が多いので色が濃く「黒ワイン」と呼ばれることもあります。
ポリフェノールが豊富なので、美肌効果もあるので女性には嬉しい品種のワインです。タンニンの渋みがしっかりあり、濃厚な味わいでコクも感じられる一本、地域によっては「コー」「オーセロワ」と呼ばれています。
- 味わい…渋みと濃厚な味、アルコール度数が高い
- 香り…ブラックベリー、黒コショウ、チョコレートなど
ボルドーが原産ですが、近年ではアルゼンチン産のマルベックを使ったワインも高く評価されるようになっています。注目の一本です。
成熟が進むと香りが変化していく【トラピチェ・オークカクス】
マルベックのワインでおすすめなのは熟成が進むと香りが変化していく「トラピチェ・オークカクス」。気候に合わせて製法を工夫し、伝統と最新技術をあわせもつアルゼンチン随一の赤ワイン です。
マルベックは「花ぶるい」といって、受粉する前に花が落ちてしまうことが多い品種。加えてヨーロッパでは冷害に遭いやすいく栽培が難しかったため、生産量が激減 してしまいました。アルゼンチンは気候が温暖でマルベックの栽培に適した環境で、アルゼンチン独自の栽培技術を開発することで、他にない一本になりました。
作られたばかりのころはブラックベリーやすれみのような優しい香りをしていますが、成熟すると黒コショウのような刺激が加わります。複雑な香りの特性を持っているので、同じくはっきりした香りのチーズに合わせるといいです。
アルゼンチンの環境に合わせて作られた代表的な一本です。
価格 | 1,578円 |
品種 | マルベック |
味わい | 辛口・フルボディ |
生産 | アルゼンチン |
【コート・デュ・ローヌ原産】シラー
シラーはフランス コート・デュ・ローヌ地方原産の黒ぶどうで、オーストラリアではシラーズと呼ばれています。黒コショウのようなスパイシーな香りがを持っていて、非常にインパクトの強いワインが出来ます。
タンニンが多く、色が濃いため渋みが強いと思われがちですが、渋みよりもコクを感じられる味わいが特徴です。
- 味わい…コクがある濃厚な味わい
- 香り…ブラックベリー、黒コショウ、ビターチョコレート、オレンジリキュールなど
フランスやスペインではブレンド用というイメージなので、シラー単一品種のワインが飲みたいなら、アメリカやオーストラリアで作られているものがおすすめです。
がつんと強い飲みごたえを持つシラーの典型【ペンフォールズ】
シラーのワインとして紹介するのはガツンと強い飲みごたえ を持つ「ペンフォールズ」です。オーストラリアの温暖な気候で育ったシラーを使っているので、シラーというブドウのもつ強烈な特徴がよく分かります。
ペンフォールズの生産地は、風通しのよい山岳地帯。ブドウが育つのに適した環境のもとで栽培されているので、質のいいものが採れるのです。チョコレートや黒コショウを思わせるブドウの味わいがしっかりしているので、相性のいい肉料理とどうぞ。香りが個性的で、ブドウそのものの味を楽しめる赤ワインです。
価格 | 6,144円 |
品種 | シラー |
味わい | 辛口・フルボディ |
収穫年 | 1959年 |
生産 | オーストラリア |
【リオハ原産】テンプラニーリョ
テンプラニーリョはスペイン リオハが原産のぶどうです。スペインには赤ワイン用のブドウの固有種が多いのですが、テンプラニーリョは中でも有名な品種で、90%以上がスペインで生産 されています。
酸味が強く、のど越しは滑らかで、糖分が高いため出来上がったワインもアルコール度数も高めです。フルボディのワインが作られますが、タンニンはそれほど強くありません。
「テンプラニーリョ」とは、早熟という意味。他の品種よりも早熟すことからこの名が付きました。酸味が強いので長期熟成にも向いている品種です。
- 味わい…コクと酸味が感じられる味わい
- 香り…イチゴ、チェリー、赤い花、プラムなど
テンプラニーリョ100%のワインもありますが、他の品種とブレンドして作られたワインも多いので、飲み比べても楽しいですね。
大地の特徴が香りに現れる【オノロ・ベラ】
テンプラリーニョのおすすめワインは大地の特徴が香りに感じられる「オノロ・ベラ」です。スペインワインの大御所で、土地の環境に合わせて複雑に味を変化させるワインです。
粘土石灰質の土壌で育ったブドウをオークの樽で熟成させることから樽から香りが移り、皮やたばこを感じさせる独特複雑な香りになっています。一方酸味と渋みのバランスがいいので、どんな料理にでも合わせやすい特徴を持っています。スペインという土地の性質がよく表れたワインです。
価格 | 1,280円 |
品種 | テンプラニーリョ |
味わい | 辛口・フルボディ |
生産 | スペイン・リオハ |
収穫年 | 2017年 |
【アラゴン原産】ガルナッチャ(グルナッシュ)
ガルナッチャはスペイン アラゴン州原産。スペインとの国境にあたるピレネー山脈をまたいでフランスにも栽培が広がった、高温にも乾燥にも強い品種です。
フランスではの呼び名は「グルナッシュ」。ブドウ自体の糖度が高いので、フランスでは甘口ワインの原料にされています。渋みは強くないので、味はフルーティですが、コクのあるフルボディのワインになる品種です。
- 味わい…ジューシーで口当たりがいい、タンニンは控えめでコクがある
- 香り…ドライフルーツ、チョコレート、いちじくなど
甘く、ジューシーで飲みやすい事から、単一のワインというより、ブレンド用としてよく使われます。特に、「テンプラニーリョ」や「シラー」などとブレンドされることが多いですね。飲み口が優しいので、フルボディですが赤ワイン初心者におすすめできる珍しい品種です。
チョコレートによく合う極甘口【M・シャプティエ】
ガルナッチャ(グルナッシュ)のおすすめワインは、チョコレートとの相性も抜群の極甘口「M・シャプティエ」です。南フランスで作られるグルナッシュを使った甘口のフルボディ。
アルコール発酵させる途中で砂糖を添加しており、ブドウの糖分が分解されずに残っているため自然な甘さに仕上がっています。チョコレートに似た香りを持っている ので、チョコレートに合わせるのが最適。甘さが際立って美味しく味わえます。
価格 | 2,841円 |
品種 | グルナッシュ |
味わい | 極甘口・フルボディィ |
生産 | フランス |
収穫年 | 2013年 |
【ピエモンテ州原産】ネッビオーロ
ネッビオーロはイタリアのピエモンテ州で多く栽培されているブドウです。土着種と呼ばれ、古くから栽培されている歴史を持っています。
といってもピエモンテで栽培されるぶどうのわずか8%でしかありません。なぜなら、皮が薄く病気にかかりやすいため、作られる場所が非常に限られてしまうからです。
タンニンと酸味がとても強いので、香りとのバランスがとれるようになるには長い熟成を必要とします。期間はおおよそ10~15年です。
- 味わい…酸味、渋みもしっかりした重みのある味わい
- 香り…バラ、チェリー、プラムなど
ネッビオーロの特徴を最大限に生かしたワインは「バローロ」でイタリアでは「王のワイン」と呼ばれています。
栽培が難しく希少なイタリアの「王のワイン」【バローロ・ブリック・デル・フィアスク】
ネッビオーロ100%のワインといえば「バローロ」ワインが有名です。ネッビオーロは栽培条件が厳しく、石灰粘土質でなければ良いものが育ちません。希少性が高く「王のワイン」と呼ばれることも。
ワインの味を決める土壌を「テロワール」と言いますが、バローロにはテロワールの特徴が見事に現れています。石灰岩と砂岩がまじりあった複雑な地質のため、力強く他では味わえないブドウが育ちます。
長い熟成を経て、スミレやラズベリーを思わせる強い香りを生み出し、インパクトの強い赤ワインになる ので、味のしっかりした肉料理に合わせるのが定番。大地の味をしっかりと受け継いだ「王者」の名にふさわしいワインです。
価格 | 17,820円 |
品種 | ネッビオーロ |
味わい | 辛口・フルボディ |
生産 | スペイン |
収穫年 | 2012年 |
【ミディアムボディ】赤ワイン用ブドウ品種&有名銘柄
続いてミディアムボディになる品種を5つ紹介します。
- メルロー(ボルドー地方)
- カベルネ・フラン(ボルドー地方)
- カルメネール(ボルドー地方原産、今はチリがメイン)
- サンジョヴェーゼ(トスカーナ州)
- マスカット・べーリーA(新潟)
まずはまろやかな口当たりで飲みやすい「メルロー」から紹介します。
【ボルドー原産】メルロー
メルローはフランス ボルドー地方が原産の黒ぶどうです。タンニンの量があまり多くないので、渋みが穏やかでまろやかな舌触りが特徴です。味わいは「シルキー」と表現されます。絹のようなのど越しという意味ですね。
- 味わい…酸味は穏やか、渋みもあるけどまろやかで飲みやすい
- 香り…プラム、ブラックチェリー、ブルーベリー、チョコレートなど
世界最高峰と称賛される「メルロ」ワインもやはりボルドー地方のものです。ボルドーでは複数品種をブレンドするのが主流なので、メルロー単一品種のワインは少なく、カベルネ・フランという品種とブレンドされることが多いです。
「神話」と呼ばれた最高級のワイン【シャトー・ペトリュス1995年】
「シャトー・ペトリュス」はメルローを使ったワインの中でも、限られた土地で限られた数量しか生産されない貴重な一本 。ブドウの味わいを極限まで引き出す製法によって「ワインの神話」とも呼ばれます。
1995年は優良念年で、品質の良いブドウが多く取れ、「シャトー・ペトリュス1955」は、品質のいいぶどうを更に厳選した至高の一本です。ペトリュスは料理と合わせるのではなく、ワインが持っている味を楽しむつもりで飲むべきものです。飲む、というよりも香りを「聞く」というスタイル。「聞く」とは香りをじっくり楽しむという意味です。
貴重なシャトー・ペトリュスの中でも特に厳選されたワインをぜひ味わってみてください。
価格 | 495,794円 |
品種 | メルロ、カルベネ・フラン |
味わい | 辛口、ミディアムボディ |
生産 | フランス |
収穫年 | 1995年 |
【ボルドー原産】カベルネ・フラン
続いて紹介するのは、カベルネ・フラン。長い間、ボルドー原産といわれてきましたが、近年ブドウのDNAを調べた結果、スペイン バスク地方が原産ではないかという説もあります。主な生産地はフランスです。
「カベルネ・ソーヴィニョン」や「メルロ」、「カルメネール」の交配親に当たる品種で、渋みはありますが、カベルネ・ソーヴィニョンより軽い味を持っています。
- 味わい…酸味が強く、すっきりとした味わい
- 香り…ブルーベリー、ブラックチェリー、ピーマンなど
フランス ロワール地方ではカベルネ・フラン100%のワインも作られていますが、ブレンド用に栽培されていることも多い品種です。
青みを感じられる香りが特徴【シノン・レ・パンセ・ド・パリュ】
「シノン・レ・パンセ・ド・パリュ」はカベルネ・フランの特徴ともいえるピーマンのような青みを感じる爽やかな香りを持つワインです。カベルネ・ソーヴィニョンに近いけれども、タンニンの量が少な目だから現れる独特な酸味などが楽しめる ワインです。
生ハムや生春巻きのようなあっさりした料理をおつまみに飲むのがおすすめ。他のブドウにはない青みという特徴を引き出したワインです。
価格 | 3,260円 |
品種 | カベルネ・フラン |
味わい | 辛口・ミディアムボディ |
生産 | フランス |
収穫年 | 2014年 |
【ボルドー原産】カルメネール
カルメネールはボルドーが原産のぶどうです。けれども、成熟が遅いためボルドーでは栽培が難しく、現在ボルドーではほとんど栽培されていません。現在の主要な生産地はチリ。長い間「メルロ」と勘違いされ栽培されていたユニークな過去を持っています。
しっかり熟すまで待つことで豊かな果実味とコクのある味わいになり、「どっしりとした味わい」と表現されるワインになります。フルボディの代表「カベルネ・ソーヴィニョン」に比べると渋みが柔らかく飲みやすいので、「赤ワインは渋みが苦手」という人でも飲みやすい 品種です。
- 味わい…まろやかな渋みとしっかりとしたコク
- 香り…カシス、プラム、コーヒー、ビターチョコレート
ビターでスパイシーな香りも特徴として楽しみましょう。
幻とされたカルメネールワイン発祥のワイナリー【ナティバ】
栽培の難しさから一度は姿を消したものの、チリで再生産されたカルメネールを使った「幻のワイン」 です。カルメネール独特の渋みとコクをしっかりと持っています。
チリはワイン生産の新興国。「ナティバ」はワインの伝統国に勝てる製品が作れないか追求した結果、歴史に埋もれていたカルメネールを発見しました。現在はチリを代表する品種にまで成長しています。
口の中に残る香りは決してしつこくないので、料理の味を邪魔せずいろいろな組見合わせが楽しめます。再発見をきっかけに見直された幻の品種を使った赤ワインです。
価格 | 6,708円 |
品種 | カルメネール |
味わい | 辛口・ミディアムボディ |
生産 | チリ |
【トスカーナ州原産】サンジョヴェーゼ
サンジョヴェーゼはイタリアの中部 トスカーナ州が原産の黒ぶどうです。突然変異しやすく、様々な呼び名があるのも特徴の1つです。産地や収穫年の天候によって味が変化してしまうので、一概に味わいを決めつけられない難しい品種でもあります。
- 味わい…地域によって味わいが変化
- 香り…ブラックチェリー、スミレ、オリーブなど
イタリアの格付けの高品質なワインの多くが「サンジョヴェーゼ」主体のワインになっています。
イタリアのカジュアルなテーブルワイン【パスクア】
複雑な味わいをもったサンジョヴェーゼを使った「キャンティ バスクア」は、高品質でありながら、日常的に楽しめる価格で提供されるイタリアのカジュアルなテーブルワインです。
イタリアで愛されているローカルワインなので、ピザやパスタに合わせるのが最適です。高品質なワインが気軽に楽しめる庶民派なワインです。
価格 | 1,490円 |
品種 | サンジョベーゼ |
味わい | 辛口・ミディアムボディ |
生産 | イタリア |
【新潟原産】マスカット・べーリーA
マスカット・ベーリーAは新潟で交配された日本の固有品種です。醸造用だけではなく、生で食べても美味しいぶどうとして知られています。キャンディのような甘い香りがあり、渋みは軽くまろやか。だた、酸味もしっかり持っています。
- 味わい…フルーティーでまろやかな味
- 香り…ストロベリー、ラズベリー、クランベリーなど
渋みがあまりないので優しい口当たりが特徴です。
適度な渋みが香りを引き立たせる【スズラン酒造 マスカットベリーA】
マスカット・ベーリーAのおすすめワインは、適度な渋みが香りを引き立たせる1本 。山梨の契約農家で生産されたマスカットベーリーAを樽で発酵させた渋みのバランスがいい赤ワインです。
山梨県は、適度な寒暖差によって味の濃縮されたブドウが育つ産地。マスカットベーリーAもその性質を十分引き出されています。日本の風土の中で育ったワインなので、和食に合わせるのもおすすめ。純国産ワインなので、日本が誇る銘柄です。
価格 | 2,200円 |
品種 | マスカットベリーA |
味わい | ミディアムボディ |
生産 | 日本 |
【ライトボディ】赤ワイン用ブドウ品種&有名銘柄
最後にライトボディのワインになる2つの品種を紹介します。
- ピノ・ノワール(ブルゴーニュ地方)
- ガメイ(ブルゴーニュ地方)
ライトボディは赤ワインを普段飲まない方にもおすすめの味わい。特にピノ・ノワールはおすすめされることが多いですね。
【ブルゴーニュ原産】ピノ・ノワール
ピノ・ノワールはフランス ブルゴーニュ地方原産のぶどうです。
透明感があり、タンニンは少ないので、飲みやすいワインが仕上がります。なめらかな味わいで、「上品」だと表現されることが多く、渋みは少ないですが酸味はしっかりともっている品種です。赤ワインが一般的ですが、スパークリングワインにも使われる品種です。
- 味わい…渋みが少なく酸味が感じられる、上品な味わい
- 香り…ラズベリー、イチゴ、アメリカンチェリー、赤いバラなど
ピノ・ノワールといえば世界一高価なワイン「ロマネ・コンティ」。ただ、生産量がとても少なく、価格も数百万円単位になります。簡単に手に入るものではないのですね。
ピノ・ノワールのワインを飲みたいならブルゴーニュやカルフォルニアのワインがおすすめです。
果実の香りが華やかに香る【ピエール・モレ ピノノワール】
タンニンの量が少な目で、香りがぱっと華やかなブルゴーニュ産のライドボディワインです。短期間の熟成で仕上げるため、より飲みやすくなっています。
「ピエール・モレ」のピノ・ノワールは、香りが複雑なので余韻がいつまでも続きます。塩気の強いチーズがよく合います。渋みは少な目でも香りに個性がある一本です。
価格 | 4,400円 |
品種 | ピノ・ノワール |
味わい | ライトボディ |
生産 | フランス・ブルゴーニュ |
【ブルゴーニュ原産】ガメイ
ガメイはブルゴーニュ原産のブドウです。日本でも有名なボージョレ・ヌーヴォーは、ガメイから作られています。タンニンが少なく軽い味わい、ボージョレのように熟成させずにすぐに飲むことが多いですね。
ライト~ミディアムボディがのワイン原料として栽培多く栽培されています。また、育てている産地で飲み心地も変わる特徴もあります。といっても生産量の半分以上(60%)はボジョレーで作られているので、ボジョレー=軽いというイメージで覚えてもらってOKですよ。
- 味わい…渋みが少なく、フルーティで軽快な味わいのワイン
- 香り…イチゴ、ジャム、ラズベリーなど
ガメイといえばボージョレなので、今回はボージョレ・ヌーヴォーを紹介します。
土と作り手の味が伝わる【アルベール・ビジョー】
産地によって味変わるガメイの特徴がよく表れた、ブルゴーニュの有名ワイン生産者が作る土と作り手の味が伝わるボージョレヌーヴォーです。ボージョレ・ヌーヴォーの中でも高品質の物に与えられる「トロフィー・リヨン・ボージョレ・ヌーヴォー」で大金賞を獲得。
花や果物のような香りが楽しめるので、フルーツを合わせても美味しくいただけます。ブルゴーニュの伝統が育む軽くても存在感のあるワインです。
価格 | 1,648円 |
品種 | ガメイ |
味わい | 辛口・ライトボディ |
生産 | フランス |
赤ワインはブドウの品種を覚えるとさらに楽しい!
赤ワインに使われるブドウの品種や歴史を紹介してきました。それぞれに特徴や、栽培する上での苦労があり、一杯の赤ワインがどのように作られるのかストーリーを感じられたはず。
各品種の特徴を知っていると、レストランやパーティーの席で自分の好みのワインを選ぶことが出来ます。飲み比べする楽しみも出てきますね。
物語を楽しむような気持ちで赤ワインを探してみてください。