フルーティーな香りが印象的なウイスキーの銘柄15選|おすすめの選び方&飲み方も解説

ウイスキーは好きだけどピートがキツイものは美味しく飲めない……
もっと香りも味も甘めのウイスキーを飲んでみたい


ウイスキーってなんだかクセが強くて好む人を選びそうなイメージがありますよね。しかしウイスキーのクセが苦手な人がウイスキーに向いていないかというと全くそんなことはありません


ウイスキーは世界各地で造られています。その中には、クセも感じなくて、ウイスキー本来の甘さやフルーティーな香りを楽しめるような銘柄も沢山あります。


そんなウイスキーをお探しのあなたに向けて、今回は以下の内容をご紹介します。

  • 甘い口当たりとフルーティーな香りがクセになる美味しいウイスキーの選び方
  • 「スコッチ」「アメリカン」「ジャパニーズ」の3つからのおすすめ銘柄15選



この記事を読めばあなたに最適なウイスキーに出会えるかもしれません。

目次

ウイスキーが甘くフルーティーになる3つの理由


ウイスキーはその製造過程で味や香りの元になるような添加物を物理的に加え足すことをしません。ウイスキーの味や香り、風味はあくまで原料と蒸留そして熟成によって変化します。


熟成の終わった複数の樽から少しずつ掛け合わされることでウイスキーのあの香りや味わいが成り立つわけですね。

  • ちなみに、シングルモルトウイスキーには、「シングル」と付いていますが、これは「同じ蒸留所で作られた」という意味です。同じ蒸留所内で造られているいくつかのウイスキー樽からブレンドされることで製品になっています。
  • ただし、バーボンの名前にある「シングルバレル」とは、「一つの樽」という意味。こちらはウイスキーの瓶一本丸々同じ樽で造られたウイスキーが入っています。



そもそもウイスキーの原料にフルーツが含まれているわけではありません。しかし一部のウイスキーはフルーティーな香りがするのはなぜなのでしょうか。


その答えはウイスキーの製造過程にあります。


ウイスキーの味や香りの決め手は、大きく分けて以下の3点の違いです。

ウイスキーの味や香りの決め手

1.原料による違い
2.熟成樽による違い
3.熟成年数による違い



どういった理由でウイスキーはフルーティーな香りをまとうようになるのか。この3つの違いを知っておくと、自分好みの一杯を選びやすくなるかもしれません。

1.原料が生み出す甘さ


原料に使われる穀物の種類によっては、熟成後のウイスキーに芳醇な甘さが宿ることがあります。


ウイスキーの原料に使われているのは、主に大麦麦芽やトウモロコシといった穀物です。


大麦麦芽は「モルト」のこと。バーや酒屋のウイスキーコーナーなどで目にする「モルトウイスキー」とは、大麦麦芽のみを使用して造られたウイスキーのことを指します。


一方、トウモロコシ等を含む雑穀を使用して造られたウイスキーを「グレーンウイスキー」と呼びます。


これらの穀物を発酵、蒸留することでウイスキーの元となる原液「ニューポート」が出来上がります。この「ニューポート」を熟成樽に詰め、ゆっくりと熟成させることで「原酒」となり、複数の熟成樽から出来上がった「原酒」を掛け合わせることでウイスキーが出来上がるという流れです。


ウイスキーの製造工程の内の発酵と蒸留の作業でアルコールが発生し増加する訳ですが、アルコールの元となる成分は糖質です。トウモロコシのように糖質を多く含む穀物を原料に使えば、ウイスキーは甘くなります


アメリカのケンタッキー州で造られている「バーボンウイスキー」はその原料の51%以上が豊富な糖質を持つトウモロコシなので、カラメルのような甘さを持つことに。


なので「甘いウイスキーを飲んでみたい」という方はバーボンウイスキーからチョイスしてみることをおすすめします。

2.熟成樽から移るフルーティーさ


ウイスキーの熟成に使用される樽にはいくつか種類があり、使う樽の種類によってはウイスキーにフルーティーな香りがつくことがあります。


バーボンウイスキーは、熟成に新しい樽を使うことが義務付けられています。一方、その他の多くのウイスキーでは既に他のウイスキーやワインなどの熟成に使用していた中古の樽を熟成に使うのが一般的です。


ウイスキーの熟成に使われている「シェリー樽」「バーボン樽」「ワイン樽」等の名前は、一度は耳にしたことがある人も多いかもしれません。これらは全て過去に一度そのお酒を熟成させた樽のことを指します。


特にジャパニーズウイスキーやスコッチウイスキー等によく使われている「シェリー樽」はシェリー酒という甘くフルーティーな香りを特徴に持つワインの熟成に使用されていた樽です。


かつてシェリー酒が熟成されていた樽をウイスキーに使うことで、樽に使われている木材の本来の成分だけでなく、シェリー酒の名残がウイスキーに受け継がれるため、フルーティーで甘い香りのウイスキーになります。


ウイスキーの熟成に使われた熟成樽の種類を知ることもフルーティーなウイスキー選びでは重要です。

3.熟成年数によって醸成された香り


樽の中での熟成年数が長いウイスキーほどフルーティーで濃厚な香りや味わいになります。


ウイスキーを定義として、「木製の樽の中で長期間にわたって熟成されている」という条件があります。木製の樽の中で年単位の熟成を重ねる中で、木の成分が溶け出し、ウイスキーに香りや風味、味わいを加えていきます。


ちなみにウイスキーの綺麗な琥珀色の液体色も木の成分由来のもの。熟成期間の長いウイスキーの方がより香りや味わいに深みが出るとされています。


熟成年数の長いウイスキーは安くはありません。しかし熟成年数が長いウイスキーのほうがより味わい深いな甘さを堪能できるのは事実。予算に余裕があるのなら購入を検討してみてもいいかもしれません。

フルーティーなウイスキー、甘いウイスキーの選び方


フルーティーなウイスキーを選ぶときは、前述した「<ウイスキーがフルーティーになる3つの理由」を意識することが大切。「ウイスキーがフルーティーになる3つの理由」をウイスキー選びの選考基準にすると以下のようになります。

    【フルーティーさ&甘さの選考基準】

  1. 甘い味のウイスキーが飲みたければ、モルトよりはトウモロコシが原料のものを選ぶ
  2. 甘い香りのウイスキーが飲みたければ、シェリー樽で熟成されていた銘柄を選ぶ
  3. 濃厚で深い味わいのウイスキーが飲みたければ、熟成年数が長いものを選ぶ



もちろん、全てのウイスキーがこの基準に当てはまるわけではありませんし、ウイスキーを飲む人それぞれに味や香りの好みがあります。しかし3つの基準を参考にしつつウイスキー探しを行えば、よりフルーティーな香りや濃厚な甘みをもつ銘柄に出会いやすくなるのは間違いないでしょう。

フルーティーなウイスキー、甘いウイスキーのおすすめ銘柄15選

  • 洋ナシやリンゴ、柑橘類といったようなフルーティーな香りの楽しめるウイスキー
  • 濃厚でありながら複雑な甘さを堪能できるウイスキー



こういったウイスキーを「スコッチ」「アメリカン」「ジャパニーズ」の3つの種類の中から、編集部のおすすめをランキング形式でご紹介します。


どれも鼻に抜ける果実の香りが特徴で、ウイスキーを飲み慣れていない人にもおすすめの銘柄。予算に余裕があるなら、それぞれ熟成年数の長いものを選んでみましょう。深みが増したウイスキーの香りや味を実感できます。

スコッチウイスキーのフルーティーなおすすめ銘柄5選


まずご紹介するのは、フルーティーな香りに特徴のあるスコッチウイスキー。イギリスはブリテン島、スコットランド地方で造られているウイスキーの総称が「スコッチウイスキー」です。


スコッチウイスキーの特色は、「ピート」と呼ばれる炭化しきっていない泥状の炭を使って麦芽を乾燥させること。このため正露丸の様な独特の「ピート香」がウイスキーにつきます。


一重にスコッチと言っても、スコットランド地方にはさまざまな蒸留所があります。銘柄によってピート香の強いもの、ピート香は抑えめでフルーティーな香りのするものとその表情は様々です。


スコッチウイスキーの多くが大麦麦芽由来の「モルトウイスキー」か、モルトウイスキーにトウモロコシ等の雑穀を主成分にしているグレーンウイスキーをブレンドした「ブレンデッドウイスキー」でになります。


甘めの口当たりのものは少ないのがスコッチウイスキーの特徴。しかし熟成に「シェリー樽」を使用する銘柄には柑橘系の爽やかな香りが残るのでおすすめです。

1位:40種以上の原酒をブレンドしたフルーティーさ【バランタイン】


バランタインは「ザ・スコッチ」とも呼ばれ、スコッチウイスキーの代名詞的な銘柄です。


バランタインは、どれを単品で飲んでも十二分に美味しい厳選したシングルモルトスコッチが絶妙にブレンドされたウイスキー。フルーティーな香りが魅力で、ヨーロッパでは絶大な人気を誇っています。


スタンダードモデルのバランタインであれば価格も1,000円前後と安くコストパフォーマンスも最高。加水してもバランスが崩れないのでトワイスアップでフルーティーな香りを堪能するのがおすすめです。

産地 スコッチウイスキー
種類 ブレンデッド
香り オレンジやバナナのフルーツ香
味わい ミディアムボディ
アルコール度数 40%
価格 1,084円


2位:シングルモルトのロールスロイス【マッカラン】


マッカランは、スコットランドの中のスペイサイド地方で造られているシングルモルトのスコッチウイスキー。日本でも人気があり、スコッチウイスキーの国内輸入量ナンバー1のウイスキーです。


原料や樽を含め徹底的にこだわりぬいた品質のもとに造られています。最大の特徴は熟成の全ての工程でシェリー樽を使用していること。このおかげで他のスコッチウイスキーには無い、爽やかでフルーティーな香りと華やかな余韻を持ちます。口当たりもまろやかなので、ストレートで飲むのがおすすめです。

産地 スコッチウイスキー
種類 シングルモルト
香り オレンジ等のフルーツ香、スパイス香
味わい フルボディ
アルコール度数 40%
価格 6,340円


3位:世界一売れているシングルモルトスコッチウイスキー【グレンフィディック12年】


グレンフィデックは、スコットランドのスペイサイド地方で造られているシングルモルトのスコッチウイスキーです。日本でもスーパーのお酒コーナー等で目にする機会の多いグレンフィディック。世界で売られているシングルモルトのスコッチウイスキーの内の約35%をも占めていると言われています。


シェリー樽由来のフルーティーな香りとバーボン樽由来の生クリームの様な甘さを持ち、ウイスキーを飲みなれていない初心者でも飲みやすいという特徴を持ちます。フルーティーな香りを楽しみたいのならハイボールがおすすめです。

産地 スコッチウイスキー
種類 シングルモルト
香り 洋ナシの様なフルーツ香
味わい ライト~ミディアムボディ
アルコール度数 40%
価格 2,980円


4位:世界的なブレンデッドスコッチウイスキー【シーバスリーガル12年】


シーバスリーガルは、こちらもスペイサイド地方で作られているブレンデッドスコッチウイスキーです。


シーバスリーガルは、ブレンデッドウイスキーの味や香りの決め手となる「キーモルト」となるウイスキーに、スペイサイド地方で作られたシングルモルトスコッチウイスキーを使用しています。


これによってスペイサイド地方のシングルモルト特有のフルーティーな香りと、華やかで上品な風味を持ち合わせています。世界的に評価も高く、クセの強いウイスキーが苦手な方でも飲みやすい銘柄です。
シーバスリーガルの持つ豊かな風味と味を楽しむならトワイスアップがおすすめです。

産地 スコッチウイスキー
種類 ブレンデッド
香り ナッツ香、洋ナシの様なフルーツ香
味わい ミディアムボディ
アルコール度数 40%
価格 2,633円


5位:シングルモルトウイスキーの原点【ザ・グレンリベット12年】


ザ・グレンリベットはスペイサイド地方で代表的なシングルモルトスコッチウイスキーです。非常に深い歴史を持ち、「すべてのシングルモルトの原点」とも言われています。ザ・グレンリベットは、第4位で紹介したシーバスリーガルのキーモルトとして使用されていることも有名です。


口当たりはまろやかで甘味が強く、クセの無い飲み口からシングルモルトウイスキーの入門編としても扱われる万人受けしやすい銘柄です。飲みやすいのでそのままストレートで楽しむのがおすすめです。

産地 スコッチウイスキー
種類 ブレンデッド
香り 花、フルーツ香
味わい ミディアムボディ
アルコール度数 40%
価格 3,555円


アメリカンウイスキーのフルーティーなおすすめ銘柄5選


アメリカンウイスキーの代表的なジャンルといえば、やはり「バーボンウイスキー」です。バーボンウイスキーには以下のような特徴があります。

バーボンウイスキーの特徴

・原料の51%以上がトウモロコシでなければならない
・熟成に使用される樽は、内側を焦がした新品のオーク樽でなければならない



こういった他の国のウイスキーにはない独特の製法が特徴です。


他の国のウイスキーよりも甘く、キャラメルやバニラといった風味を楽しめるという特徴があります。また、バーボンウイスキーは比較的価格の低い銘柄が豊富で、スーパー等で手軽に購入することができるので試しやすいジャンルです。

1位:蜜蝋のボトルキャップは唯一無二【メーカーズマーク】


溶けたストロベリーチョコレートの様なボトルデザインが目を引くメーカーズマークは、日本でもよく目にするメジャーなバーボンウイスキーです。


ボトルキャップに使われている蜜蝋は一本一本手作業で付けられているため同じ形状のボトルは世界に二本と存在しません


原料に冬小麦を使用しているため、フルーティーな香りとまろやかな飲み口を持っているのが特徴。小麦由来の柔らかい甘さの中にもしっかりとしたスパイシーなキレがあるので初心者でも美味しく飲むことができます。ハイボールにすることでより香りが際立つのでおすすめです。

産地 アメリカンウイスキー
種類 バーボン
香り バニラ、接着剤、柑橘系のフルーツ香
味わい ミディアムボディ
アルコール度数 45%
価格 1,650円


2位:テネシーウイスキーの代表格【ジャックダニエル】


ジャックダニエルは、アメリカのテネシー州で造られているテネシーウイスキーです。「ウイスキーの中で世界で最も売れている」という逸話を持つほどの世界でも評価の高いウイスキーです。


蒸留の終わった原酒をサトウカエデの木炭で濾過する」というテネシーウイスキーならではの独特な製法のおかげで、ジャックダニエルは他のウイスキーにはない優しくまろやかな甘味を飲み口を持っています。


コーラやジンジャーエールで割っても崩れない香りと風味を持つので、トワイスアップやハイボール以外にも様々なカクテルで楽しむことができます。

産地 アメリカンウイスキー
種類 テネシー
香り 穀物っぽい甘い香り
味わい ミディアムボディ
アルコール度数 40%
価格 2,156円


3位:誕生から衰えない人気【I.W.ハーパー】


合計で5回もの世界万博博覧会で金賞に輝いた経緯を持つI.W.ハーパー。高い品質と様々なボトルデザイン、それに劣らぬ洗礼された甘味と香りは多くの人を今なお魅了しているバーボンウイスキーです。


I.W.ハーパーは原料の86%以上がトウモロコシであるという特徴を持ちます。トウモロコシを多分に使用しているおかげで、深みのある濃厚な甘さを持ったウイスキーです。


その濃厚な甘味を直に味わえるストレートや少量の水を加えたトワイスアップがおすすめです。

産地 アメリカンウイスキー
種類 バーボン
香り ハチミツ、バニラの香
味わい ミディアムボディ
アルコール度数 40%
価格 1,690円


4位:こだわりのシングルバレル【ブラントン】


ブラントンは熟成樽から他の樽のウイスキーをブレンドせずにそのままボトルに詰められるシングルバレルのバーボンウイスキーです。1つの熟成樽からは約250本しか作ることができないという希少性から、比較的安価な銘柄が多いバーボンであるにも関わらず高価です。


キャラメルやナッツのような濃厚な甘さと、スパイスの様な余韻を持ちバーボン特有なウッディな風味がクセになります。度数が高いのでトワイスアップで香りを楽しみながら、という飲み方をおすすめします。

産地 アメリカンウイスキー
種類 シングルバレルバーボン
香り バニラの香り、スパイス香
味わい ミディアムボディ
アルコール度数 約45%
価格 9,980円


5位:荒々しい水牛のバーボン【バッファロートレース】


アメリカで最も古い歴史を持つバッファロートレース蒸留所が造っているバーボンがこのバッファロートレースです。


荒々しいラベルデザインからは考えられないほどのまろやかなフルーツ香の中にもスモーキーさを感じることのできるスタンダードなバーボンウイスキーです。

産地 アメリカンウイスキー
種類 バーボン
香り バニラ、ハチミツ、フルーツ香
味わい ミディアムボディ
アルコール度数 45%
価格 2,686円


ジャパニーズウイスキーのフルーティーなおすすめ銘柄5選


ジャパニーズウイスキーは日本人の口に合うように造られていて、フルーティーな香りとスッキリとした飲みごたえがあるのが特徴です。


NHKの連続テレビ小説「マッサン」で題材として取り上げられてから注目する人が増えたジャパニーズウイスキー。その源流は伝統的なスコッチウイスキーにあります。熟成年数が長いウイスキーは、円熟した甘さがあり、また違った上品な香りを堪能できる一品です。


ジャパニーズウイスキーは日本人の志向に合うように造られています。なので食中酒としても活躍できる様にブレンドされています。


上記で紹介したアメリカンウイスキーやスコッチウイスキー等に比べてスッキリしているのが特徴。フルーティーな香りの端麗な印象を受ける銘柄が多いことでも知られています。

1位:日本有数の飲みやすさ【宮城峡】


宮城峡は、宮城県仙台市で造られている、日本を代表するジャパニーズシングルモルトウイスキーです。HKドラマ「マッサン」の主人公の竹鶴政孝Nが創設したニッカウヰスキーが製造しています。


スペイサイド地方のシングルモルトスコッチウイスキーを思わせる華やかな森の香りと軽やかな口当たり。そしてしっかりとした複雑な風味を感じさせてくれるのが特徴。


世界的な評価も高く、数あるジャパニーズシングルモルトウイスキーの中でも、かなり飲みやすい部類。なので初めてのジャパニーズシングルモルトウイスキーにおすすめです。


マイルドな口当たりを持つので、慣れていない人がストレートで飲んでも苦にならないのでおすすめです。

産地 ジャパニーズウイスキー
種類 シングルモルト
香り バニラ、ウッディ、紅茶
味わい ライトボディ
アルコール度数 45%
価格 4,555円


2位:富士の大自然がもたらしたブレンデッドウイスキー【富士山麓 Signature Blend】


富士山麓は静岡県の御殿場市の蒸留所で造られているブレンデッドのジャパニーズウイスキーです。


元々富士山麓には「富士山麓 Signature Blend」以外にも「富士山麓 樽熟50°」「富士山麓シングルモルト18年」という銘柄がありました。


しかし「マッサン」の人気から火が付いたウイスキーブームの中で商品の安定供給が間に合わなくなってしまうことに。2019年11月現在では「富士山麓 樽熟50°」「富士山麓シングルモルト18年」は共に販売を終了してしまっています。


この2種類の銘柄はプレミアが付いているので、定価で購入できる富士山麓 Signature Blendをおすすめします。


富士山麓 Signature Blendは、洋ナシやオレンジ、パイナップルの様なフルーティーな香りと、黒糖の様な深い甘みとコクが特徴のウイスキーです。ほのかに感じるピート香やスパイシーな風味もアクセントになっていて飲みやすくも飽きの来ない飲みごたえが特徴です。


度数の高いウイスキーで、味や香りも濃い銘柄なので、ハイボールやトワイスアップ等で酒精を抑えてフルーティーな香りを楽しむことをおすすめします。

産地 ジャパニーズウイスキー
種類 ブレンデッド
香り 洋ナシ、オレンジ、パイナップル等のフルーツ香、黒糖、カラメル等の甘い香り
味わい ミディアムボディ
アルコール度数 50%
価格 4,898円


3位:世界に誇れる日本のシングルモルトウイスキー【山崎】


山崎は世界中で広く評価されているジャパニーズシングルモルトウイスキーです。


ウイスキーの製造工程である発酵、蒸留、熟成のそれぞれに独自の工程を設けることで味や香りに深みを持たせていることが特徴です。この職人的な手間暇から生まれる複雑な香りや風味、深い味わいが世界的な評価に繋がっています。


山崎はなめらかな口当たりとハチミツやバニラの様な花のある甘さとほのかなピート香とスパイシーな風味が後を引くような複雑な味わいが特徴。ジャパニーズウイスキーらしい飲みやすさも併せ持つようなウイスキーです。


ライトめなウイスキーながらもしっかりとした香りや風味を持つのでトワイスアップで山崎の持つフルーティーな香りを楽しむような飲み方がおすすめです。

産地 ジャパニーズウイスキー
種類 シングルモルト
香り ベリーやさくらんぼもフルーツ香
味わい ライトボディ
アルコール度数 40%
価格 8,900円


4位:ブレンデッドウイスキーの日本最高峰【響 JAPANESE HARMONY】


響は、日本の四季や日本人の持つ感性と匠の技術を結集させるというコンセプトのもとに誕生したウイスキーです。


知多山崎白州と3つの蒸留所で造られた原酒をブレンドした、フルーティーな香りとまろやかな口当たりを持つ国内最高峰のジャパニーズブレンデッドウイスキーと評判の銘柄です。


響 JAPANESE HARMONYは響のエントリーモデルで、花やフルーツの様なフルーティーな香り、ハチミツやチョコレートのようなほのかな甘さと繊細な余韻を持ちます。響のフルーティーな香りを楽しみたいなら、ウイスキーの香りをより鮮明に感じられるトワイスアップで楽しむことをおすすめします。

産地 ジャパニーズウイスキー
種類 ブレンデッド
香り ローズ、ライチやナシのようなフルーツ香、ローズマリー、ウッディ香、白檀
味わい ミディアムボディ
アルコール度数 43%
価格 9,490円


5位:低価格帯の希望の星【あかし】


あかしは、兵庫県明石市の酒造で造られているブレンデッドのジャパニーズウイスキーになります。


バーボン樽熟成の原酒をキーモルトに、シェリー樽や焼酎樽で熟成したウイスキーが使用されているという、独創的なアプローチが衝撃的な銘柄です。


あかしならコンビニやスーパー等で見たことがある、という方も多いと思います。1本1,000円前後という格安な価格設定でありながらも、強い香りと、辛口でスッキリとした飲みごたえがあるのが特徴。


ハイボールで飲むと、その香りを堪能できます。また、クセの少ないウイスキーなので、食中酒としてもおすすめです。

産地 ジャパニーズウイスキー
種類 ブレンデッド
香り オレンジ、ビターチョコレート
味わい ミディアムボディ
アルコール度数 40%
価格 1,020円


フルーティーな香りをより楽しむために


フルーティーな香りのあるウイスキーは、注ぐグラスや飲み方をちょっと変えるだけで、その香りを何倍も楽しめるお酒です。


好きな香りの銘柄を見つけた際には、少しだけグラスや飲み方にこだわってみることでウイスキーの持つポテンシャルをフルに活かすようにして堪能しましょう。

ボウル部分がくびれたグラスを選ぶ


ストレートでウイスキーの香りを楽しみたい」という方にはテイスティンググラスを使ってみることをおすすめします。ボウル部分に香りが充満するタイプのグラスを選びましょう。


ウイスキーにもワインと同じようにテイスティンググラスが存在します。


楽しみ方はワインのテイスティングと同様です。テイスティンググラスにウイスキーを注ぎ入れたらゆっくりとグラスを回してウイスキーを空気に触れさせます。グラスのボウル部分に蓄積された香りをゆっくりと楽しみます。


ウイスキーのフルーティーな香りのポテンシャルを最大に高めるためには、グラスの膨らんでいるボウル部分にきちんとくびれがあるものを選ぶことが大事。くびれがあることで香りがグラスの中に充満し、鼻を近づけたときにより香りをじっくりと楽しむことができます。

加水して香りを引き立たせる飲み方を選ぶ


ウイスキーは、「」との相性がとてもいいお酒です。水を加えてアルコール度数を下げることによってウイスキーが本来持つ香りをより鮮明に楽しむことができます。


ウイスキーのフルーティーな香りをより鮮明に楽しみたいのなら「トワイスアップ」か「氷抜きのハイボール」をおすすめします。


「トワイスアップ」とは、ウイスキーを常温の水で1:1に割る飲み方です。ここでのポイントは「常温の水」を加えること。


ウイスキーは温度が下がると香りが立ちづらくなります。逆に温度が高くなりすぎるとアルコールが気化してしまって、 ウイスキーの香りを感じる前に強いアルコール臭が出てしまいます。


次に「氷抜きのハイボール」ですが、こちらに使用する炭酸水は冷えているものを使用して問題ありません。ハイボールは、ウイスキーの持つフルーティーな香りを炭酸の泡の力で強制的に立たせることができます


しかし、ハイボールに氷を入れてしまうと氷自体の表面積で空気と接触するウイスキーの割合が減ってしまうので香りが立ちづらくなってしまうので注意が必要です。


同様の理由で、「オン・ザ・ロックス」「水割り」と言った飲み方も、フルーティーな香りが立ちづらくなってしまうので「ウイスキーの香りを楽しみたい」という方には少し向かない飲み方です。


なので、「ウイスキーの持つフルーティーな香りをより感じたい」という方には常温の水か炭酸水で加水する飲み方をおすすめします。

香水のテイスティングのように嗅ぐ


こちらは少し番外編的な楽しみ方。ウイスキーを手の甲に数滴たらしてアルコールが揮発するまで擦った後、手の甲を匂ってみることでウイスキーが本来持つ香りを感じることができます。


ウイスキーをそのまま匂った時、そのウイスキーの持つフルーティーな甘い香りを一番邪魔しているのは、実はウイスキーに含まれるアルコール臭。アルコールは気化しやすいので、手の甲でこすり合わせてアルコールを飛ばしてしまえば、そこに残っているのはウイスキー本来の持つ甘くフルーティーな香りです。


ウイスキーその物が持つフルーティーな香りを体感できるのでぜひ一度試してみてください。

フルーティーなウイスキーは万人におすすめ


スペイサイド地方等のシェリー樽で熟成されたフルーティーな香りが印象的なスコッチウイスキー。トウモロコシ由来の濃厚な甘さ持つバーボンウイスキー。


こういった銘柄は癖が少なく、比較的誰でも飲みやすいウイスキーです。


フルーティーな香りのウイスキーや甘い味や風味を持つウイスキーを飲んでみたい」と思った際には是非、この記事を参考にしてみてください。