ヴィンテージワインおすすめ13選|失敗しない選び方&楽しみ方

「記念日に年代物のワインを買いたいけど、失敗しそうで不安…」
「どんなヴィンテージワインがおすすめ?どうやって選べばいい?」

「生まれ年ワイン」という言葉があるように、生産年を冠したヴィンテージワインは記念日やギフトにぴったり。
でも値段に見合った美味しいものなのか、初心者でも失敗せずに選べるものなのか、不安ですよね。

今回は、まずヴィンテージワインを買う前の4つの基礎知識と、失敗しない選び方のポイントを4つご紹介します。オールドヴィンテージでも不安なく選べる、下地になる知識を得られます。

さらに、現在手に入るおすすめのヴィンテージワインを赤・白・シャンパン・甘口の各種ご紹介し、購入後の楽しみ方と保管方法にも触れています。
本記事を読めば、「ここぞ」というときに大切な人と楽しんだり、贈り物にもなる美味しいヴィンテージワインが見つかります。早速深遠なヴィンテージワインの世界の入口を覗いてみましょう。

目次

ヴィンテージワインは美味しい?購入前に知っておきたい4つの知識を解説


ヴィンテージワインの知識はイメージが先行していて、実は誤解が多いものです。まずはヴィンテージワインを購入する前に必ず知っておきたい知識を、4つのポイント分けてご紹介します。

そもそもヴィンテージは「熟成させた年代物」という意味ではない


ヴィンテージワインは「長く熟成され、プレミアの付いた美味しいワイン」と誤解されがちですが、本来の意味は違います。

ヴィンテージ=いいぶどうが獲れた年

本来「ヴィンテージ」とは、品質のいいブドウが収穫された年を指します。つまり、ヴィンテージワインとは「当たり年に収穫したぶどうで作られたワイン」が本来の意味なのです。

よってヴィンテージワインは必ずしも「長く熟成され、プレミアの付いたワイン」とは限りません。長く熟成されたワインは通常のヴィンテージワインと区別して「オールドヴィンテージワイン」と呼ばれます。

ヴィンテージは気候変動が発祥の理由


ヴィンテージが生まれた大きな理由は、ワインの歴史の古いフランスやイタリアなどでは、毎年品質のいいブドウが採れなかったためです。

特にフランスは毎年気候の変動が激しいため、ブドウの品質が悪い年は保存しておいたワインをブレンドすることで品質の安定を図っていました。また、既に植えられているブドウも気候に恵まれないと完熟しないため、収穫を見送る年も出てきます。

そのため、気候変動の大きい地域でブドウの品質=ワインの質を見分ける指標として、ヴィンテージが誕生しました。
保存しておいた複数の年のワインをブレンドした銘柄を「ノンヴィンテージ」、その年に収穫されたブドウだけで造ったワインを「ヴィンテージ」として区別するようになったのです。

「ヴィンテージだから熟成させると美味しい」とは限らない


ヴィンテージワインのよくある誤解に、「ヴィンテージワインは熟成させると美味しい」があります。しかし「当たり年のブドウ」で作ったワインを熟成させたものが、必ず美味しくなるとは限りません。

ヴィンテージワインは特定の年のブドウだけで造るため、同じ銘柄でも味が安定していないことがあります。当たり年のヴィンテージでも、評価が低いということがあるのです。

特定の年のブドウだけで造るということは、地域全体は当たり年でも畑の位置による違いや、ワイナリーの製造方法の変化など、さまざまな影響を受けやすいことも理由です。

実際飲んでみると、ノンヴィンテージでも品質が安定していて美味しいワインが数多くあります。
代表的な例がシャンパンです。シャンパンはノンヴィンテージ(NVと表記される)でも、熟成させることでヴィンテージ以上に美味しく飲める銘柄も多いです。

「古いから美味しい」とは限らない


ヴィンテージワインに関して、「古ければ古いほど美味しい」というイメージをお持ちの方も多いのはないでしょうか?しかし、ワインは古いほど美味しいとは限りません。

ヴィンテージワインを探しているという方の多くは、「生まれ年」や「結婚した年」など年代物のワインを探しているはずですので、「古いけど品質は悪い」ワインに注意しなければいけません。

年代を経ると味が落ちるワインがある

ワインには、年代の経過で味が深まり美味しくなるものと、反対に味が落ちていくものがあります。

熟成して美味しくなるものは、作ってすぐの「若い」時は、渋い・苦い・酸っぱいなど「飲みにくい味」がすることが多いです。
赤ワインなら渋み成分を表す「タンニン」を多く含み、白ワインなら酸味を多く含んでいるものが多いです。

飲みにくかった若いワインが熟成することで、渋みや酸味が柔らかくなりまろやかな味になるのです。

熟成させることを前提に造られたワインを選ぶ


フランスのブルゴーニュやボルドーのワインなど、生産者が「熟成させることを前提」に醸造したものは、上記の「若い時は飲みにくい」ものが多いです。反対に、そうでないワインは熟成させても美味しくないことが大半です。

2,000~3,000円ほどの価格帯のリーズナブルなワインは、半年~2年以内に美味しく飲むことを前提に作られているので、熟成しても美味しくなるとは限りません。

代表格が日本でも大人気のボジョレー・ヌーヴォー。ボジョレーは熟成させても「酢」のような味がしたり、錆くささや、血や鉄の味が出ることもあります。

ヴィンテージ&熟成前提銘柄で失敗は減らせる


以上の考えを組み合わせると、「熟成を前提に造られた銘柄」かつ「当たり年のヴィンテージ」を選ぶことで、ワイン選びを成功に近づけることができます。

ブドウは品種により差はあれど、気候をはじめとした環境の影響を大きく受けるため、ワインの当たり年とは「いい気候が安定して続いた年」のことを言います。具体的には以下の条件を満たしている年が当たり年とされます。

  • 春から秋の間まで晴れの日が多く、十分な日照時間が確保できた年
  • 収穫時期に雨が少なかった年

上記の条件を満たし品質のいいブドウを収穫できた年は、ワイン協会やワイン販売会社などが発表する「ヴィンテージ・チャート」にまとめられています。
産地ごとに年代の良し悪しの評価が一目瞭然です。選び方については後ほど詳しくご紹介します。

「高いものが美味しい」とも限らない


ヴィンテージワインは「高いものが必ず美味しいとは限らない」ということも重要なポイントです。

長期間熟成させた年代物のワインは、熟成するためにコストや希少価値が加わり値段が高騰しがちです。特にブルゴーニュやボルドーに代表される、熟成を前提に造られる銘醸ワインはリリース時の値段も高いため、オールドヴィンテージはとりわけ高額になります。

以上、ヴィンテージワインを買う前に知るべき知識をご紹介しました。続いて、オールドヴィンテージでも失敗しない選び方を具体的に見ていきましょう。

【必ず喜ばれる!】プレゼントにヴィンテージワインを選ぶ4つの方法


本項では、記念日や誕生日のお祝いに年代物の美味しいヴィンテージワイン(オールドヴィンテージ)を探したい方に最適な選び方をご紹介します。
選び方は大きく以下の4つの方法に分けられます。

  • 相手がワイン好きかどうかで種類(色)を選ぶ
  • 予算は10,000~20,000円以上で絞り込む
  • 当たり年は「ヴィンテージ・チャート」を参考にする
  • 購入前にチェックすべき3つのポイント

それぞれ具体的に見ていきましょう。

相手がワイン好きかどうかで種類(色)を選ぶ


ワインには大きく赤・白・ロゼ・スパークリング(シャンパン)の種類(色)がありますが、まず相手がどのくらいワイン好きかで種類を決めてしまいましょう。

ワイン好きの人には赤ワインを選ぶ


相手がワイン好きだと分かっている場合は、赤ワインを選ぶのがおすすめです。
赤ワインはタンニンを含み飲みにくいものが多く、ワインに飲み慣れていない人にはハードルが高い色。そして熟成が進んだものや高品質な銘柄は値段も高いことが多いです。

ワイン好き同士なら「まだ若かったね」や「開くのに時間がかかりそう」など「熟成が足りていない」ことも含め楽しめたりもしますが、そうでなければただの渋いワイン。せっかくの記念日やギフトを台無しにしかねません。
ですので、赤ワインをプレゼントするのはワインを飲み慣れた相手に絞るのがおすすめです。

ワイン初心者におすすめの3種類


ワイン初心者の方は以下の3種類から選ぶと安心です。

  • 甘口ワイン…糖度が高く造られ、甘くて飲みやすい上に状態も変化しにくい。熟成すると甘みと深みが増す。デザートワインとも呼ばれる
  • シャンパン(スパークリング)…発泡していて爽やかで飲みやすい。熟成すると泡が小さくなり、香りと味も濃くなる
  • 白ワイン…熟成するときつい果実味や酸味が取れ味がまろやかになる

上記の3種類は飲みやすい上に、赤ワインと比べると手頃な価格の銘柄が多いのも嬉しいポイント。特に甘口ワインは1980年代のヴィンテージや、それ以前のオールドヴィンテージが1万円代で見つかることもあります。

熟成向きのワインを知ろう

ワインは同じ種類(色)でも、地域やブドウ品種によって熟成に向くものとそうでないものがあります。
検討するヴィンテージワインの色が決まったら、熟成向きの産地に絞ることでさらに選びやすくなるでしょう。
以下は、熟成向きの代表的なワインを表にまとめました。

ワインの種類(色) 産地やブドウ品種など
赤ワイン ・ブルゴーニュワイン(フランス)
・ボルドーワイン(フランス)
・バローロ(イタリア)
・カリフォルニアワイン(ナパバレー)
・リオハ州グランレゼルヴァ(スペイン)
白ワイン ・カリフォルニアワイン(ナパバレー)
・ブルゴーニュワイン
甘口ワイン 貴腐ワイン(貴腐菌のついたぶどうから作られるワイン)
・トロッケンベーレンアウスレーゼ(ドイツ)
・ソーテルヌ(ボルドー地方)
・トカイ(ハンガリー)
遅摘みワイン(収穫時期を少し遅らせたぶどうで作られる)
・リースリング種を使ったもの(アルザス、オーストリアのもの)
・ロワール地方のシュナンブラン種を使ったもの
アイスワイン(凍ったぶどうで作られる)
シャンパン ・シャルドネ種を使ったもの
・ピノ・ノワール種を使ったもの

ただし、ワインには熟成できる限界があり、飲み頃を過ぎると酸化が進んで味が劣化することもあります。
銘柄やヴィンテージによっても変動しますが、寿命の長い順に甘口ワイン(10~100年)⇒赤ワイン(15~30年)⇒白ワイン(10~15年)⇒シャンパン(5~10年)という順で覚えておきましょう。

予算は10,000~20,000円以上で絞り込む


オールドヴィンテージワインで美味しいものはどうしても高額になりがちです。10,000~20,000円以上の予算を考えておくと失敗が少ないです。
ヴィンテージワインは保存状態が重要。あまりに安いものは保存や運搬方法が悪い可能性が高いので避けるのが無難です。

ヴィンテージの良し悪しや熟成年数で値段は上下しますが、きちんと保存されてきたものなら最低でも上記の価格帯になると考えられます。

当たり年は「ヴィンテージ・チャート」を参考にする


ワインの当たり年を確認するには、一目で良年を見分けやすい「ヴィンテージ・チャート」が便利です。

おすすめチャートと飲み頃年代表

上記リンク「ボルドーワイン委員会公式サイト」のヴィンテージ・チャートでは、各年、ボルドー地方の赤・白・甘口ワイン別に良し悪しの確認ができ、同時に「飲み頃」も見ることができます。
自分が買うワインが当たり年か、今すぐ飲むべきかどうか簡単にわかり便利です。
上記のチャートによると1986年が今ピーク。1986年以降は2004年ごろまでが飲み頃で、2005年以降はまだ熟成余地があることが分かります。

上記のリンクはワインの輸入・販売を行う「株式会社ファインズ」が提供する各国・地域別のヴィンテージ・チャート。
地域毎に一覧できる見やすい表で、年の良し悪しも記号で分かりやすく、とても便利ですね。

もちろん畑やブドウ品種、ワイナリーによって出来や収穫状況は異なるため、チャート通りに買えば必ず美味しいとは限りませんが、ワインを選ぶ上での参考になります。以下に、今現在飲み頃の種類を表にまとめました。

種類・生産地 ヴィンテージ年数
フランス ボルドー地方(赤ワイン) 1989・1990・2000
フランス ブルゴーニュ地方(赤・白ワイン) 1990・1996・2005・2010
シャンパン 2008・2012
貴腐ワイン 1998・1999・2001・2005・2008

フランス以外はヴィンテージ・チャートにこだわらなくても大丈夫

アメリカやドイツなどフランス以外の生産地は、そこまで当たり年を気にする必要はないと言えます(もちろん、「特定銘柄の何年は優れている」、などの評価差はあります)

フランスと比べ気候が安定しており不作の年が少ないため、ヴィンテージワインは「品質が良かった年」というよりも「その年に収穫されたブドウのみを使ったワイン」という認識で大丈夫です。
その分品質が安定していて選びやすいので、ワイン初心者にもおすすめです。

購入前に3つのポイントをチェックする


ヴィンテージワインでとても多い「開けてみたら美味しくなかった」という失敗を防ぐために、購入前に以下の3つのポイントをチェックしましょう。

  • ワインの量が減っていないか?
  • コルク栓がボトルの口よりも上がっていないか?
  • キャップシールやラベルにワインが漏れたあとがないか?

ワインの大きな特徴は樫の木でできたコルク栓が使われていることですが、このコルクがさまざまなトラブルの原因になります。
保存方法が悪いワインはコルクが乾燥・収縮し、隙間からワインが蒸発して目減りします。ですので、極端に量が減っているワインは保存状態が悪い可能性が高いです。

また急激な温度上昇でボトル内の酸素やワインが膨張して、コルク栓を押し上げることがあるので、コルクが口よりも上がっているということは劣悪な温度管理に晒されていたといえます。

それに加えて、急激な温度変化によってワインが膨張して漏れ出すこともあります。キャップシールの穴からワインが漏れた跡が残っていたり、ラベルが汚れていたら、ワインの保存状態が悪かったことが考えられます。

上記の3つのポイントが見られるワインは買わないのが無難です。

ギフトにおすすめ!ヴィンテージワイン13選


ヴィンテージワインの選び方のポイントが分かったところで、おすすめのヴィンテージワインを13銘柄ご紹介します。
赤・白・泡・甘口の順に、ワイン初心者からワイン通が唸るものまで、また既に飲み頃のものからこれからの熟成が期待できるものまで、さまざまなワインをセレクトしました。
きっとぴったりの一本が見つかりますよ。

ハートのラベルで記念日・ギフトに最適【シャトー・カロン・セギュール2005】


ヴィンテージワインをご夫婦や恋人同士、大切な人と楽しむにはぴったりなハートのラベルがトレードマークのボルドーワインが、シャトー・カロン・セギュールです。

もともと熟成向きなボルドーの赤ワインな上に、2005年は歴史に残るグレート・ヴィンテージで、長期熟成に耐えうるポテンシャルを持っています。
飲み頃のピークは2050年ごろと言われており、早飲みよりも今手に入れておいて、ここぞいう記念日に開けるのがおすすめです。

ボルドーには生産地区ごとに、ワインの品質を公式に評価した格付けがあります。カロン・セギュールが属するメドック地区は上から1〜5級のランクがあり、現在3級に位置します。
しかし格付け1級の「シャトー・マルゴー」を引き合いに、「サン・テステフ(地区名)のシャトー・マルゴー」とも呼ばれ、格付け以上の評価と人気を獲得しているのです。

味わいは、タンニンの渋さと果実味がしっかりある濃厚な辛口フルボディ。初心者向けではありませんが、その分時間と共にさまざまな香りや味わいの変化を楽しめる複雑さが魅力。
単体でも楽しめるワインですが、赤系の肉料理やチーズとも合わせやすいです。

価格 20,139円
品種 カベルネ・ソーヴィニヨン53%
メルロ38%
カベルネ・フラン7%
プティ・ヴェルド2%
味わい 辛口のフルボティ
果実味豊かで重め・渋め
生産地 フランス・ボルドー
サン・テステフ地区
グレード 秀逸な年
歴史に残るグレート・ヴィンテージ

近年評価を上げているボルドーワイン【シャトー・サン・ピエール2010】


先ほどご紹介した「メドック格付け」で4級ながら、2003年以降どんどん評価を上げているボルドーワインがシャトー・サン・ピエール
現代のワイン評価の重要な指標の一つに「ワイン専門誌の評価点」があります。

とりわけ「ワイン・アドヴォケイト」誌が行う、アメリカのワイン評論家「ロバート・パーカー」氏による100点満点の評価点「パーカーポイント」「は、現在最も影響力のあるワイン評価となっており、市場に大きな影響を与えています。

シャトー・サン・ピエールの2010年ヴィンテージは、ボルドー全体の当たり年な上にパーカーポイント97点という高評価を獲得。同年では格付け1級の「シャトー・ラフィット・ロスチャイルド」と評価点で並んでいます。

シャトー・サン・ピエールは2003年以降パーカーポイント90点台を連発しており、ワイナリーの評価を高める一因となっています。
同時に、格付け上級ワインほど値段が高騰していないのも嬉しいポイント。
味わいは渋みと果実味が強い辛口のフルボディ。長期熟成向きのクラシックなボルドーワインです。

2020〜2022年あたりから飲みごろが始まり、2050年ごろがピークと言われるポテンシャルの高いグレートヴィンテージ。ここからの熟成を経てより甘み、複雑味が出てきます。
ビーフシチューや鰻の蒲焼など、濃い味付けの料理に合わせやすいです。

価格 17,409円
品種 カベルネ・ソーヴィニヨン78%
メルロ22%
味わい 辛口のフルボティ
渋みと果実味が強い
生産地 フランス・ボルドー
サン・ジュリアン地区
グレード グレート・ヴィンテージ
PP97点獲得

飲み頃の2005年ブルゴーニュワイン【ヴォーヌ・ロマネ コンフュロン・コートティド2005】


現在飲み頃の当たり年、2005年ヴィンテージのブルゴーニュ赤ワイン。
ブルゴーニュではワイン生産者のことを「ドメーヌ」と呼びますが、「ドメーヌ・コンフュロン・コートティド」は実力派の兄弟醸造家が手がけています。
ブルゴーニュワインの格付けはシンプルに4つしかなく、以下の通りです。

  • 特級畑(グラン・クリュ)
  • 一級畑(プルミエ・クリュ)
  • 村名ワイン
  • 地方名ワイン

上記の格付けの中で、当ワインは「村名ワイン」に属します。つまり「ヴォーヌ・ロマネ村で採れたブドウだけで作られた」ワインということですね。
とはいえ、ヴォーヌ・ロマネ村は「ロマネ・コンティ」や「エシェゾー」など最高峰の特級畑が属する、ピノ・ノワール種の栽培に適したブルゴーニュ最上の区画とです。

村名クラスはヴィンテージワインでも比較的手頃で、なおかつ地区の特性をしっかり反映しているのが魅力。
当ワインは果実味が豊かでフルーティ、かつ酸味と甘みのバランスがよく、渋すぎない滑らかな味わいで今が飲み頃。
鴨肉の料理やチーズの合わせやすいワインです。

価格 16,300円
品種 ピノ・ノワール100%
味わい 辛口のミディアムボディ
フルーティ・滑らかでバランスがいい
生産地 フランス・ブルゴーニュ
ヴォーヌ・ロマネ
グレード 秀逸な年
今が飲み頃

手に入れやすく早飲みにも適した名門ドメーヌ【ミシェル・グロ ヴォーヌ・ロマネ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・レア2013】


先に紹介したワインと同じヴォーヌ・ロマネのドメーヌで、1830年から続いている名門です。

日本にも正規エージェントが多いため手に入りやすく、当ワインのように一級畑(プルミエ・クリュ)のヴィンテージワインでも比較的リーズナブルなのが魅力です。
「クロ・デ・レア」はミシェル・グロが所有する「モノポール(単独所有畑)」のフラッグシップワイン。
単独所有畑はブドウ栽培の段階で生産者のこだわりが反映され、品質が高いのはもちろん味が安定しているのも魅力。
味わいは酸味がまろやかなので、今飲んでも美味しい早飲みにも適したワイン。

赤ワイン初心者でも楽しみやすいと同時に、10〜15年に渡り果実味・フレッシュ感を保つポテンシャルのある銘柄です。

価格 14,900円
品種 ピノ・ノワール100%
味わい ミディアムボディ
酸味控え目だが甘すぎずバランスがいい
生産地 フランス・ブルゴーニュ
ヴォーヌ・ロマネ
グレード 平均的な年
今飲んでも美味しい
10〜15年の熟成も可

熟成に適したイタリアの赤ワイン【ロアーニャ バルバレスコ・パイエ・ヴェッキエ・ヴィーティ2011】


イタリアでも熟成に向く赤ワインの生産地、バルバレスコの赤ワイン。バルバレスコは、バローロと同じピエモンテ州に属した地域です。
バローロとバルバレスコでは「ネッビオーロ」というブドウが使われ、十分な酸とアルコールが得られるため長期熟成も可能なワインが出来上がります。

当ワインを生産するワイナリー「ロアーニャ」は、1880年に設立され、以来100年以上変わらない自然農法(化学肥料・有機肥料を使わない)を続けるこだわりの生産者。

「バルバレスコ・パイエ・ヴェッキエ・ヴィーティ」は樹齢80年以上の古樹から採れるブドウを使用し、畑の個性が存分に反映された仕上がり。
味わいは、フレッシュな果実味と酸味がしっかりあるが、派手ではなく調和のとれた味わいで飲みやいのが特徴。

2011年はピエモンテ州の当たり年でもあり、長期熟成も可能なフルボディ。ただフランスワインと比べると、若いうちに開けても親しみやすいので、今飲んでも十分楽しめます。
牛や鳩のローストなど肉料理に合わせやすいです。

価格 15,580円
品種 ネッビオーロ100%
味わい フルボディ
酸味・果実味・旨味のバランスが良く飲みやすい
生産地 イタリア・ピエモンテ州
バルバレスコ
グレード とても良い年
同ワイナリーの最上位クラス

ナパ・ヴァレー最高峰のカベルネ・ソーヴィニョン【ケイマス・ヴィンヤーズ スペシャル・セレクション カベルネ・ソーヴィニヨン ナパ・ヴァレー2015】


パーカーポイントを発表する「ワイン・アドヴォケイト」誌と並び、ワイン界に大きな影響を与えているのが「ワインスペクテーター」誌による格付け。

同誌が選ぶ「ワイン・オブ・ザ・イヤー」を史上唯一2度獲得し、加えて消費者が選ぶ「ベスト・カベルネ・ソーヴィニヨン」も2度獲得した、ナパ・ヴァレー最高峰のカベルネ・ソーヴィニョンの一つです。

「ケイマス・ヴィンヤーズ スペシャル・セレクション」は同ワイナリーでも良年にのみ作られるフラッグシップ。2015年はカリフォルニアワインの当たり年でもあり、ワイナリーの実力がいかんなく発揮された一本。

深く濃いルビー色が表すように、味わいはどっしりと濃厚な辛口フルボディ。黒果実の凝縮感、スムーズな口当たりと酸味のバランスが良く、牛肉や子羊の煮込みなど濃厚な料理に合います。

価格 20,070円
品種 カベルネ・ソーヴィニョン100%
味わい 辛口のフルボディ
生産地 アメリカ・カリフォルニア州
ナパ・ヴァレー
グレード とても良い年
良年にしか作られないフラッグシップ

フランス5大白ワインのひとつ【ドメーヌ・ベルテ・ボンデ シャトー・シャロン2008】


続いて紹介するのは「フランス5大白ワイン」のひとつです。
フランスの料理評論家「キュルノンスキー」が1930年代に提唱した「フランス5大白ワイン」が以下の5つ。

  • モンラッシェ
  • シャトー・ディケム
  • シャトー・グリエ
  • クロ・ド・ラ・クーレ・ド・セラン
  • シャトー・シャロン

選出された5種の白ワインのうち、シャトー・シャロンの作り手として評価の高い生産者が「ドメーヌ・ベルテ・ボンデ」です。
シャトー・シャロンは、フランスのジュラ地方で栽培される「サヴァニャン種」というブドウから作られる「ヴァン・ジョーヌ」と呼ばれる白ワインの中の一つ。

ヴァン・ジョーヌは通常の白ワインと同じように一旦醸造されたあと、最低6年間はオーク樽に入れたまま熟成させるのが大きな特徴。
その間目減りしたワインの継ぎ足しや澱引きを一切行わずに熟成させることで、特徴的な黄色の液色と豊かな香りを持ったワインが出来上がります。

味わいは通常の白ワインとは異なり独特で、樽由来のシェリー酒やナッツのような芳ばしい香りに、酸味とミネラルが豊富な力強い辛口。
同じ地域で生産される「コンテ・チーズ」と合わせると最高。クリーム系の鶏料理や甲殻類とも合わせやすいです。

2008年のジュラ地方は熟成に耐えうる良質な年とされ、11年経過した現在飲み頃ですが、もう数十年の熟成も可能なポテンシャルの高い一本です。

価格 13,371円
品種 サヴァニャン100%
味わい 辛口
特徴的なシェリー香・ナッツ系の香り
生産地 フランス・ジュラ地方
グレード とても良い年

ブルゴーニュの白ワインを代表する生産者の当たり年【ヴァンサン・ドーヴィサ シャブリ プルミエ・クリュ ラ・フォレ2013】


ブルゴーニュを代表する辛口白ワインの生産地「シャブリ」
シャブリの生産者の中でもトップドメーヌと言われるのが「ヴァンサン・ドーヴィサ」です。「プルミエ・クリュ ラ・フォレ」は一級畑クラスのフラッグシップワイン。

ヴァンサン・ドーヴィサのシャブリ、中でも特級畑・一級畑クラスは長命で知られており、良年のヴィンテージであれば白ワインでも15年以上の熟成が可能だと言われています。
当ワインのような一級畑クラスは今すぐ飲んでも楽しめる親しみやすさが魅力ですが、真価を発揮するのは熟成を経てから。

2013年はブルゴーニュ白ワインの当たり年なので、飲み頃のピークは2023〜2028年ごろ。
味わいはシャブリらしいミネラル感の強い辛口。しかし極端に酸味が強いわけではなく、親しみやすいソフトさも兼ね備えています。
魚介類や野菜、和食とも合わせやすいワインです。

価格 10,164円
品種 シャルドネ100%
味わい 辛口・ミネラリー
若いうちからまろやかさもある
生産地 フランス・ブルゴーニュ
シャブリ
グレード とても良い年
一級畑(プルミエ・クリュ)

5年の熟成期間を経たシャンパン【ダミアン・ウーゴ ブリュット・ミレジメ2012】


ステンレスタンクで発酵後瓶詰め、その後リリースまでに5年の瓶内熟成を行うヴィンテージシャンパン。
グラン・クリュ(特級畑)のシャルドネを使用し、エクストラ・ブリュット(超辛口)に分類されます。

2012年はシャンパーニュの秀逸な年で、今すぐ楽しめる飲み頃。シャンパン自体そこまで長期熟成向きではありませんが、酒質が良いため今からしばらく熟成させてみるのも面白い一本。
分類は超辛口ですが、口当たりは上品で酸味も控えめ。熟成からくるナッツ系の芳ばしい香りと、完熟したフルーツのような果実味も感じられます。

子羊や仔牛などの肉料理や、あっさりとした白身魚にも合います。また、味付けの強い料理とも合う芯のあるシャンパーニュです。

価格 13,994円
泡・白
品種 シャルドネ100%
味わい エクストラ・ブリュット(超辛口)
生産地 フランス・シャンパーニュ地方
コート・デ・ブラン地区
シュイィ・クラマン村
グレード 秀逸な年
特級畑(グラン・クリュ)

自然農法にこだわるシャンパーニュの造り手【フランソワーズ・ベデル ラム・ド・ラ・テール ブリュット ミレジム2005】


ブルゴーニュのトップ醸造家として高名な「マダム・ルロワ」を引き合いに、「シャンパーニュのルロワ」と呼ばれる評価の高いシャンパーニュの生産者が「フランソワーズ・ベデル」です。

自然素材由来の肥料を使い、ワインに添加される亜硫酸塩の量も非常に少ない、あるいは無添加で作られる「ビオディナミ」という農法にこだわっており、ビオディナミ実践団体「BIODYVIN(ビオ・ディ・ヴァン)」に加入する唯一のシャンパーニュの生産者となっています。

自然農法で造られるシャンパンは、派手ではないが柔らかさと丸みのある果実味・酸味、キメ細かい泡立ちを持ちます。旨味が豊富で余韻が長く続き、奥深い味わいです。
平均的な年の2005年ですが、その分今すぐ開けても楽しめます。飲み頃のピークは2025年あたりまでです。

価格 10,384円
泡・白
品種 ピノ・ムニエ(90%)
ピノ・ノワール(7%)
シャルドネ(3%)
味わい 辛口
生産地 フランス・シャンパーニュ
グレード 平均的な年

格付け1級の名門貴腐ワイン【シャトー・スデュイロー1989】


フランスのボルドーは赤ワインだけでなく、甘口白ワインの銘醸地「ソーテルヌ村」でも有名です。
先に紹介したボルドーの格付けには甘口ワインの部門があり、シャトー・スデュイローは1級を獲得しています。

ソーテルヌのワインで唯一の「特1級」格付けを持っているのが、「シャトー・ディケム」というワイン。
シャトー・スデュイローは、ロバート・パーカーが「ディケムと間違うほどリッチで甘美」と評するほど、ディケムに次ぐソーテルヌワインとして高い評価を得ています。
ディケムのワインは価格が高騰している反面、スデュイローは1989年ヴィンテージが1万円代と非常に手頃で、生まれ年ワインを探すには最適。

1989年はスデュイローでも評価の高い年で、今ちょうど飲み頃を迎えています。
蜂蜜に漬けたフルーツのような甘美でまろやかな味わいと芳ばしいロースト香で、特別感が味わえるデザートワインです。

価格 10,584円
甘口白
品種 セミヨン
ソーヴィニヨン・ブラン
ミュスカデル
味わい 極甘口
生産地 フランス・ボルドー
ソーテルヌ
グレード とても良い年・飲み頃

樹齢40年の古樹の遅摘みブドウを使用【トリンバック ゲヴュルツトラミネール ヴァンダンジュ・タルディヴ2000】


アルザス地方の生産者では唯一、フランス国内のミシュラン3つ星レストラン全てで採用されている名門ワイナリー「トリンバック」が手がけるデザートワイン。

「ヴァンダンジュ・タルディヴ」とは、良年に優れた畑で採れたブドウのみで造られる甘口ワイン。
ゲヴェルツトラミネール種のブドウを、あえて数週間収穫時期を遅らせることで自然な糖質を凝縮させ、デザートワインとして仕上げた逸品。
デザートワインの甘味と、「生産されるワインのほとんどが白ワイン」というアルザスの特徴であるミネラル感と酸味のバランスに優れたワイン。

すぐに飲んでも十分楽しめますが、2000年のアルザスはとても良い年、かつ長期熟成も可能な甘口ワインなので、2030年ごろまで寝かせて変化を楽しむのも良いです。

価格 15,400円
甘口白
品種 ゲヴェルツトラミネール100%
味わい 甘口だがミネラル感・酸味もあり
生産地 フランス・アルザス
グレード とても良い年

ドイツの極甘口アイスワイン【ライヒスラート・フォン・ブール・ミュルハイマー・ゾンネンベルク リースリング・アイスヴァイン2002】


リースリング種のブドウを樹にならせたまま凍らせ、凍らせたブドウのエキスを抽出することで造られるドイツのアイスワイン
1粒から1滴しかとれないためとても貴重で、ハーフボトルでも1万円台の価格帯。

極めて甘口のため、少量でもデザートワインや食前酒として最適。同時に、十分な酸味とミネラル、南国系の果物の香りをもち、甘さの中にも芯のある味わいが魅力です。

2002年はドイツワインの当たり年。すでに17年熟成しているためすぐに楽しむことも出来ますが、糖度が高い分状態変化に強いので、ここからの長期熟成も可能です。

価格 14,460円
甘口白
品種 リースリング100%
味わい 極甘口
生産地 ドイツ・ファルツ地方
グレード とても良い年

ヴィンテージワインを美味しく飲む4つのポイント


おすすめのヴィンテージワインを紹介してきましたが、せっかく買ったヴィンテージワインはやはりいい状態で美味しく飲みたいものです。
続いてはヴィンテージワインを美味しく飲む方法を、4つのポイントに分けてご紹介します。

買ってすぐは飲まない


やっと手に入れたヴィンテージワイン、すぐに開けたくなりますがグッとこらえて、一呼吸おきましょう。
長く熟成されたワインは「澱」、読み方は「おり」と呼ばれる沈殿物がワイン内に発生します。
ワインを開ける前に最低1週間ほどボトルを立てておき、澱をボトルの底に沈めてグラスに入るのを防ぎましょう。
注ぐ時も、澱がグラスに入らないよう静かに注いで下さい。

コルクの開け方に注意


長期熟成したワインはコルクを開ける際に注意が必要です。
ワインを長期保存する場合寝かせて保存します。寝かせることでワインの液面が常にコルクに触れて乾燥を防ぎ、コルクの収縮を抑えられるからです。
その分、長く液体に触れていたコルクは新品より柔らかく、折れたり崩れたりしやすくなっています。また、中にはコルクが劣化しているボトルもあります。

ですので長期熟成されたワインを開ける時は、無理に引っ張らずにゆっくり丁寧にコルクを抜きましょう。失敗するとコルクが途中で折れたり、ボロボロになったコルクがワインの中に落ちたりして、最悪の場合開けられなくなってしまいます。

スクリュータイプのワインオープナーではなく、ソムリエナイフの方がスクリュー部分が太くて長いのでコルクを掴みやすく、力の加減もしやすいので失敗しにくいです(ただし使い慣れるのに多少の練習は必要)
ソムリエナイフを使ったコルクの開け方を以下にまとめていますのでぜひ参考にしてください。

  • 1. ソムリエナイフを開き、スクリューの尖った部分が「上向き」になるようコルクの中心に乗せる
  • 2. ソムリエナイフを反時計回りに回しながらスクリューの先を押し入れる
  • 3. ソムリエナイフを時計回りに回して、スクリューの根元近くまでしっかり回し進める
  • 4. コルクによって長さが違うため、分からない時はキャップシールを外してボトル口横から確認する
  • 5. ボトル口の縁にナイフの上段のフックを掛けて、持ち手を「真上に突き上げるように」引き上げる
  • 6. ある程度コルクが持ち上がったら、下段のフックに掛け替えてさらに引き上げる
  • 7. 最後は優しく残りの部分を引き抜く

美味しく飲む方法


ヴィンテージワインを美味しく飲むためにはワインの温度と、開栓後の扱いにもコツがあります。

ワインを美味しく飲む温度

ワインの種類別に、最適な温度を表にまとめました。

ワインの種類 ヴィンテージワイン 通常のワイン
赤ワイン 14~18℃ 12~20℃
白ワイン 10~14℃ 6~14℃
シャンパン 8~12℃ 6~12℃
甘口ワイン 5℃~12℃ 5℃~10℃
  • 赤ワイン:温度を上げることで酸味が・渋み抑えられ、甘みを感じやすくなるので、赤ワインは高めの温度の方がバランスを取りやすい
  • 白ワイン:温度を下げることで白ワインの骨格である酸味と、フルーツの香りが際立つ
  • シャンパン(スパークリング):温度を下げることで酸味を際立たせ、すっきりシャープな印象に。ヴィンテージシャンパンなど複雑性のあるものは10℃前後で香りを楽しむ
  • 甘口ワイン:温度を下げて酸味と果実味を立たせることで、甘さとのバランスを取る

上記のをポイントもセットで覚えておくとワインごとの適しあ温度を忘れにくくなるかと思います。

開けてみていまいちだと思ったら

ワインでありがちな「開けてみたら美味しくなかった」は救いようがないものなのでしょうか?実は開けた後に人工的にワインの状態変化を早める方法があります。

  • スワリング:グラスをクルクル回す動作。ワインに酸素を送り込むことで香りを立たせ、味わいをまろやかにする。やりすぎは厳禁。またワインの種類によっては不要
  • 開栓後常温で放置:ボトルに入れたままでしばらく空気に触れさせ、酸化を進めることで香りや味を引き出す
  • デキャンタージュ:デキャンタと呼ばれる空気に触れる面積の広い容器にワインを移し変えることで、一気に味と香りを開かせることを狙う。澱とワインを避ける場合にも使われる

上記のように、開栓直後は渋みや酸味が強く、香りが弱く魅力が分かりにくいワインを「あえて空気に触れさせる」ことで香り・味を引き出すテクニックがあります。
もちろん全てのワインに有効ではなく、逆効果になる場合もありますが、知っておくとより深くワインを楽しめます。

また、開栓後何日かたってから美味しくなる場合もありますので、開栓直後に美味しさが分からなくても可能性があるのがワインの面白い魅力の一つです。

買ってから飲むまでの間の温度管理


ワインは温度変化に弱いお酒なので、買ってから適切な温度で保管するのが重要。特にそれまでいい状態を保ってきたヴィンテージワインを、自分の保管方法で台無しにしてしまったら悲しいですよね。

長期保存にはワインセラー

ワイン保存の適正温度は5~18℃です。

  • 18度を越えると熱劣化⇒甘ったるくなる
  • 5度を下回ると低温劣化⇒風味や味が弱くなる

上記の温度をキープして長期保管するにはやはりワインセラーが最適です(セラーの場合はワインに最適な湿度管理もできる)

冷蔵庫で保管する方法

ワインの保管に理想的なのはやはりワインセラーですが、飲むまでの1週間程度の短期間なら冷蔵庫でも保管が可能です。

  • 梱包材でワインを包み、さらに上から新聞紙で包む
  • 吹き出し口の冷気に当たらないようにし、出来れば立てておく(澱を沈めるため)
  • 立てられない場合は、吹き出し口から一番遠い場所に置く
  • ドアポケットはNG(開閉の振動が激く、澱を沈殿させられない)

上記のポイントに気をつければ、冷蔵庫保管でも澱を沈めた状態のヴィンテージワインを楽しむことができます。

開栓後に保管する時のポイント


ワインは開栓後に一気に酸化が進み、すぐに酸味が強くなって飲めなくなってしまいます。
開栓後は早めに飲みきるか、VACUVIN(バキュバン)などボトル内の空気を抜く保存グッズを使用することでかなり酸化を抑えることができます。

また、糖度の高い甘口ワインは酸化しにくく状態が変わりづらいため、残ったワインは冷蔵庫保管で何日も楽しめます(その場合、瓶とコルクの間にラップを挟んでおくと汚れが入りにくいです)。
美味しく飲める期間を以下にまとめています。

  • やや甘口:4日〜2週間
  • 極甘口:数日〜1ヶ月前後(ワインによる)
  • ヴィンテージワイン:手頃なワインほど早めに飲みきる

ヴィンテージワインで特別な時間を過ごしましょう


今回は、ヴィンテージワインの基礎知識と選び方に始まり、おすすめ銘柄と保管方法までご紹介しました。
最初は「難しくて敷居が高そう」なヴィンテージワインですが、知ってみると「ヴィンテージワインを楽しめる=ワインをより深く楽しむ」ことに直結していることがよく分かります。
そのためには美味しいヴィンテージワインを選び、良いヴィンテージワインの体験をすることが何よりの近道です。ぜひ特別な一本を見つけて、素敵な一日をお過ごしください。