【世界最高峰のdrcワインってどんなワイン?】drcワインの基礎知識と知っておきたい大人のワインマナー6選

「drcワインという名前は聞いたことがあるけど、どんなワインなのかわからない…」
「ロマネ・コンティってなに?どうしてこんなに高いの?」

「drcワイン=超高額ワイン」 ということはご存じの方も多いと思います。しかし、実際は良くわからないものの、今さら聞けない…なんて思っている人も多いはずです。

今回は、「drcワインを詳しく知りたい!」 という方のために、「drcワインの基礎知識」「ワインの美味しい飲み方」「知っておきたい大人のワインマナー」を詳しくご紹介します。

最後まで読み終えた頃には、drcワインの知識と大人のワインマナーが身に付き、どんなお店でも恥をかくことなく自信を持ってワインを楽しめるようになりますので、是非チェックしてください!

drcワインの基礎知識


「drcワイン」という名前は聞いたことあるけれど良くわからない方や、「なんでこんなに高いの?」と疑問に思っている方に、まずはdrcワインの3つの基礎知識をわかりやすくご紹介します。

1.drcのワインとは
2.drcワインの歴史
3.drcワインのブドウの品種と生産方法

それでは詳しく見ていきましょう。

1.drcワインとは


「drc」とは、「Domaine de la Romanee Conti(ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ)」の略で、フランスのブルゴーニュ地方を代表する「ヴォーヌ・ロマネ」という村にあるワインの醸造所のことを言います。

「drc」は世界で最も有名なワインの生産者とも言われ、「drc」で造られるワインは少量生産にも関わらず、世界中のワインファンからのオファーが殺到。そのため希少価値が非常に高くなっています。
誰もが一度は名前を聞いたことがあるであろう、超高額の最高峰ワイン「ロマネ・コンティ」も「drc」で造られています。加えて、「drc」は「ロマネ・コンティ」を生む畑を単独所有しています。

「drc=ロマネ・コンティ」と思っている人も多いですが、「ロマネ・コンティ」は「drc」が造るワインの銘柄のひとつ で、他にもいろいろな銘柄があるんですよ。

2.drcワインの歴史


ロマネ・コンティの歴史は2000年前のローマ時代から始まっていますが、「drc」の歴史の始まりは、1869年にロマネ・コンティの畑を購入したことから始まりました。
長い歴史の中で、名前の変更や組織の細分化などもありましたが、フランス革命後も畑はそのまま維持され、1794年に正式に「ロマネ・コンティ」という名前がつけられて現在に至ります。

年間5500本前後しか作られないなど生産量が少ないこともあり、希少価値が高まり「最高額の高級ワイン」として名高いワインになりました。

3.drcワインのブドウの品種と生産方法


ブルゴーニュのワインは「ピノ・ノワール」というぶどうで造られています。drcワインはブルゴーニュワインですから、ブドウの品種は「ピノ・ノワール」です。
「ピノ・ノワール」は黒ブドウで、渋みが少なく飲みやすいワインに仕上がるのが特徴で、造られた土地の土壌によって香りに変化があるブドウです。

「モンラッシェ」というdrc唯一の白ワインには「シャルドネ」という白ブドウが使用されています。シャルドネは「白ワインの女王」 とも呼ばれており造り手によって味が大きく変化することでも知られています。

「drc」のワインに使用されるブドウは無農薬・無化学肥料・無除草剤の有機農法「オーガニック栽培」。水はけの良い優れた土壌で品質の良いブドウが造られます。また、トラクターを使わずに馬で土壌を耕しているのも特徴の1つです。
「drc」のこだわった畑作りが、優しさの中に力強い生命力を感じるブドウ を育てています。

所有している全てのブドウの木の樹齢が高いのも個性のひとつです。樹齢が高いと、しっかりと土壌に根を張り、ミネラル分など栄養素がバランス良く吸収できるので、品質の良いブドウが多く収穫できます。

「drc」のワインはタンニンや酸味を多く含んでいる「長期熟成型」で、飲み頃と言われるワインになるまで10年以上かかります。

drcで造られているワインの7つの銘柄


drcでは「ロマネ・コンティ」以外にも、さまざまな銘柄のワインがあります。続いては、drcワインで造られているワインの銘柄とそれぞれの特徴をご紹介します。

drc最高のワイン【ロマネ・コンティ】


drc社が造る最高の赤ワインです。最高峰の畑「グラン・クリュ」で栽培された「ピノ・ノワール」で造られています。
「ロマネ・コンティ」という名前のついた畑で造られるブドウのみを使用、畑が狭いことから年間5500本前後しか生産されないので、希少価値が高くファンの多い1本です。

渋みは強めですが、酸味の方がより強調されていて、後味の余韻をとても長く楽しむことができるワインだと言われています。

  • 価格:90万円~上限はなし
  • 色:赤
  • 品種:ピノ・ノワール
  • 味わい:ミディアムボディ・辛口
  • 飲み頃:熟成10年以上

ロマネ・コンティに次ぐ赤ワイン【ラ・ターシュ】


「drc」でロマネ・コンティに次ぐ人気のワインです。赤ワインのみの生産で、パワフルな力強いフルボディが特徴のワインです。「ラ・ターシュ」はピノ・ノワールを最高の状態で味わえるワインで、「ロマネ・コンティ」にも並ぶ存在だと言われています。
後味の余韻の長さが特徴的で「くじゃくの尾」と表現されることもあります。

また、ラターシュにはセカンドワインと言われる「キュヴェ・デュヴォー・ブロシェ」というワインがあり、「キュヴェ・デュヴォー・ブロシェ」はラターシュを主体としたブレンドワインで、当初は5万円前後でしたが、プレミアがついて現在は20万円前後になっています。

  • 価格:平均約40万円
  • 色:赤
  • 品種:ピノ・ノワール
  • 味わい:フルボディ・辛口
  • 飲み頃:少なくても10年以上

女性らしさを感じる魅力的な味わい【ロマネ・サン・ヴィヴァン】


「ロマネ・サン・ヴィヴァン」は「drc」だけでなく、「ルイ・ラトゥール」など11社に分割所有されているワインです。
渋みが滑らかで柔らかい口当りがが特徴なので、女性らしいエレガントな味わい だと言われています。最低でも10年熟成させる長熟タイプで、ヴィンテージや熟成期間で個性が引き立つワインです。

また、「ロマネ・サン・ヴィヴァン」は、「偉大な誘惑者」と呼ばれ、飲み口はしっかりしていますが、その中にも女性的なデリケートさも感じられる魅力的なワインです。

  • 価格:5万円~平均20万円前後
  • 色:赤
  • 品種:ピノ・ノワール
  • 味わい:フルボディ・辛口
  • 飲み頃:20年ほど熟成

華やかな香りの持ち主【リシュブール】


「リシュブール」という言葉は「お金持ちの町」という意味。ワインの名前からも気品の高さを感じさせてくれます。
飲んだ瞬間から、たくさんの花や果実を集めたかのような魅惑的な香りで、「drc」の中でも力強い存在感を感じさせてくれる 、しっかりとしたボディが特徴のワインです。

  • 価格:平均30万円前後
  • 色:赤
  • 品種:ピノ・ノワール
  • 味わい:フルボディ・辛口
  • 飲み頃:最低10年熟成。30年以上熟成させたものが人気

バランスの取れた力強い味わい【エシェゾー】


「エシェゾー」はグラスに注ぐと、濃い紫に見えるが透明感も感じる独特な色合いを持っています。熟成期間が短くても十分美味しいワインですが、熟成させるとさらに凝縮されたベリーのような華やかな香りにスパイシーさが増し、美味しさを感じられるワインになります。

1966年のブドウの出来が良く、「素晴らしいェシェゾー」だと言われています。やわらかな渋みとフルーティーな上品であるにも関わらず、しっかりとした存在感のある1本です。

  • 価格:平均20万円前後
  • 色:赤
  • 品種:ピノ・ノワール
  • 味わい:フルボディ・辛口
  • 飲み頃:熟成5年

ブルゴーニュを代表するワイン【グラン・エシェゾー】


先ほど紹介した「エシェゾー」と「グラン・エシェゾー」の違いはブドウの品質の良さにあります。「グラン」には最高峰のという意味があり、「グラン・エシェゾー」の方が上級で価格も高くなります。

「エシェゾー」の畑に比べて、「グラン・エシェゾー」の畑は土壌が深く、ブドウの木の根が深く張っていることから、品質の良いブドウが収穫できます。
「グラン・エシェゾー」は凝縮された果実の味わいが魅力。 10年以上熟成させて初めて本来の良さ・味わいを体感できるワインです。

  • 価格:25~40万円
  • 色:赤
  • 品種:ピノ・ノワール
  • 味わい:フルボディ・辛口
  • 飲み頃:熟成15年

世界で最も高価な白ワイン【モンラッシェ】


「drc」が所有する「モンラッシェ」の畑は0.67ヘクタールと狭く、年間の製造量は約2700本。造られる量も多くありません。
しかし、世界中のファンからオファーが絶えることがなく希少価値が高くなり、世界で最も高額な白ワインと言われ、「drc」の中では「ロマネ・コンティ」に次ぐ高値で取引 されています。

「モンラッシェ」は多くのワイン評論家から、世界で一番ドライで辛口だと言われており、肉料理に合わせても決して負けない味わいの持ち主。ワインの辛口評論家としても知られるロバートパーカー氏が「気絶するほど美味しいワイン」と絶賛しています。

もともと樽熟成しているものをさらに熟成させることで、色合いは黄金色に輝いています。多くのワインファンから「まるで宝石のよう」と絶賛される、味わいだけでなく目でも楽しめるワインです。

  • 価格:平均82万円
  • 色:白
  • 品種:シャルドネ
  • 味わい:辛口
  • 飲み頃:熟成5~10年未満

drcのワインを美味しく味わうための温度・グラス・飲み方


drcワインのような高級ワインを飲む機会があるなら、「美味しく飲みたい」と思うもの。
続いては、ワインを美味しく飲む基本 をご紹介しますので、是非マスターしておきましょう。

1.美味しさを最大限に引き出す温度
2.最高の状態で味わうために用意すべきワイングラス
3.美味しく飲む方法
4.ワインの保存方法

それでは、ひとつずつ詳しく見ていきましょう。

1.美味しさを最大限に引き出す温度


ワインにはそれぞれの適温があります。種類や味わいごとに詳しく適温をご紹介していきます。

【赤ワイン】の適温

フルボディ…16~18℃
⇒冷やし過ぎると渋みが強調されるため冷やしすぎない
ミディアムボディ…13~16℃
⇒渋みと果実味のバランスが丁度良く味わえる温度
ライトボディ…10~12℃
⇒冷やすと口当たりがよく、引き締まった味わいになる

【白ワイン】の適温

辛口…7~14℃
⇒白ワインの風味を損なわない温度
甘口…5~8℃
⇒甘さを抑えてスッキリした飲み口になる

自分が飲むワインの適温を理解しておけば、ワインを最高に美味しい状態で飲むことができますよ。

2.最高の状態で味わうために用意すべきワイングラス


最高の状態でワインを楽しむためにはグラス選びも重要です。赤・白それぞれ適したワイングラスをご紹介します。

「drc」のような赤のヴィンテージワインには、「ボルドータイプ」の大ぶりなワイングラスがおすすめです。香りが立ちやすく、タンニンの渋みをまろやかにしてくれる効果があります。

白ワインを飲むときは、赤ワインより小さめのグラスを選びましょう。白ワインを適温で美味しく飲むためには、温度が変化する前に飲みきれるサイズがベストです。

3.美味しく飲む方法


ワインをグラスに注いだら、軽く回してワインを空気に触れさせます。
ワイングラスは、万が一こぼしてしまっても隣の人にかからないようにするため、反時計周りに回します。左利きの人は逆に回します。

グラスを回すのは、ワインを空気に触れさせるためで、よりワインの香りが増すため に行います。このことを「スワリング」と言います。

ワインを飲む際は、少量を口に含みすぐに飲み込まないようにします。舌を上手に使って口の中でワインを転がすように香りを楽しみながら飲みましょう。
さらに、ワインを飲み込んだら、鼻から息を吐くとワインの後味をより楽しむことができます。

4.ワインの保存方法


ワインを上手に保存するためには、ワインの劣化を防止するため「温度・湿度・光を遮断すること」の3つが大事なポイント。温度は12~15℃、湿度は65~80%で暗い場所というのがワインの保存に適した場所です。

ただ、上記のような温度・湿度を常に保った場所なかなか確保できません。せっかくの高級ワインですので、劣化させないために管理が十分にできる「ワインセラー」を用意することをおすすめします。

ワインセラーがない場合は、日が当たらない北側の押入れや、床下収納がおすすめです。冷蔵庫は保管場所に良いと思われがちですが、開け閉めの際の振動と、温度と湿度が低すぎるため適しません。

また、ビンを立てて保管すると、コルクが乾燥して酸化が進んでしまうので、必ず横向きに保管しましょう。 コルクが乾燥するとコルク自体の弾力性がなくなり、コルクを抜く際にボロボロになってしまうこともありますので注意が必要です。

続けて、知っておきたいワインマナーをご紹介しますので是非参考にしてください。

知っておきたい大人のワインマナー6選


高級なお店に行っても恥をかかないように、大人のワインマナーをマスターしておきましょう。

1.ワイングラスの正しい持ち方
2.グラスに注ぐワインの適量
3.ワインを注いでもらうときのマナー
4.男性と女性の役割とは
5.ワインの正しい乾杯方法
6.ワインの正しいテイスティング方法

1.ワイングラスの正しい持ち方


ワイングラスとブランデーグラスの持ち方は同じだと思っている人も多いですが、実は間違い。ブランデーはグラスの丸みの部分を手で覆うように持ち、体温で香りを楽しみながら飲むものです。

一方、ワインはグラスの脚の部分を持つのが正しい持ち方です。 ワインは飲み頃の温度で提供されることが多いので、美味しい温度のままワインを楽しむために、ワインを温めないように持ちます。
「脚の部分を持って飲む=女性の飲み方」と勘違いしている男性も多いですが、男性も脚の部分を持って飲むのが正解の持ち方です。

2.グラスに注ぐワインの適量


ワインをグラスに注ぐ適量は、グラスの1/3~1/4です。

理由は、ワインを空気と触れさせて香りを楽しむことができるからです。ワインは「ごくごく飲むもの」ではないので、少量ずつ香りを楽しみながら飲むのが正しい飲み方です。
「ワイングラスにたっぷり注がれたワインを飲んでいる=ワインを知らない人」に見えてしまうので注意してくださいね。

3.ワインを注いでもらうときのマナー


ビールや日本酒はお酌してもらう際に、グラスを持ってしてもらうのが一般的ですが、ワインやシャンパンはグラスを置いたまま注いでもらうのが正しいマナーです。

グラスを置いたまま、相手の注ぎやすい位置にグラスを滑らせる程度がベストです。その際もグラスに手を添える必要はなく、注いでもらったら軽く会釈するか、「ありがとうございます」とひとこと言うだけが一番スマートな方法です。

4.男性と女性の役割とは


日本ではお酒の席で女性が「お酌」するのが普通だが、海外ではそうではありません。ワインの正しいマナーでは、その場に男性がいたらワインを注ぐのは男性の役割です。

ソムリエやお店テーブルスタッフがいるお店の場合は、女性同士で来店してワインをボトルで注文しても、自分で注ぐ必要はありません。
もしグラスのワインがなくなってしまったら、さりげなくアイコンタクトして空いたグラスに気づけば、スタッフがワインを注いでくれます。

まれに、「ワインも女性がお酌するべき」という男性もいるので、TPOに合わせて上手く乗り切るのがベストです。

5.ワインの正しい乾杯方法


飲み口の薄いワイングラスは、乾杯の際にグラスをぶつけすぎると割れてしまう可能性があります。ワイングラスを自分の目の高さ位にあげて、「乾杯」と会釈するのがベストです。

もし目上の人(上司など)が乾杯を求めてきたら、無理に拒否する必要はなく、軽くグラスをぶつけるようにしましょう。ワインを楽しむ上で、「ワインはエレガント(上品)に飲む」ということを覚えておくことが大事です。

日頃から正しいマナー身に着けておけば、いざという時も恥をかかなくて済みますので、是非マスターしておきましょう。

ワインの正しいホスト・テイスティング方法


ワインは正しいマナーを知って飲む必要があります。特にヴィンテージワインは飲む人のマナーを見られてしまいます。いつテイスティングを求められても大丈夫なように、正しいテイスティングの仕方をマスターしておきましょう。

テイスティングは、まず第一にワインの銘柄やヴィンテージを確認するために、ラベルを確認します。次にグラスに注がれたワインの色合いを見ます。ワイングラスを目の高さでやや斜めにして、ワインにごりや異物が入っていないかを確認します。色を確認したらワインの香りを確認します。

鼻をワイングラスに近づけ、グラスを軽く回しながらワインの香りを確認しましょう。劣化したワインは不快な香りがするので、ワインが劣化していないかの確認します。
最後に口に含んで味を確認します。異常な酸味(劣化したような)を感じた場合はソムリエに確認してもらいましょう。

問題がなければ軽くうなずくか、「お願いします」とだけ言うのがスマートです。問題があった場合は、ソムリエが新しいものと交換します。ほとんどの場合追加料金を支払う必要はありません。
通常ワインに異臭がある場合は、はじめにコルクのニオイを確認した段階で、ソムリエが異臭に気づき、ワインを一度下げて違うものを持ってくるのが一般的です。

手に届くdrcワインもある!特別なワインで素敵なワインライフを送ろう!


「drc」のような世界最高峰のワインを知ることで、自然とモチベーションが上がります。また、「本物」を知ることは自分の自信にも繋がります。

しかし、最高級のワインを飲むためには、正しいマナーが必要不可欠です。 当記事をお読みいただき、正しいワインマナーを身に着けていれば、どんな場所に行っても恥をかかずにスマートな対応ができます。

「drc」ワインを「一生飲めないワイン」と諦めないでください! 実際に手が届きやすい「drcワイン」も存在します。
「drcワイン」はきっとあなたのワインライフを華やかにしてくれるはず。機会があったら是非一度お試しいただければ幸いです。