アルコール度数の高いウイスキーとの付き合い方を解説!おすすめの銘柄や飲み方をご紹介

「ウイスキーをよく飲むけどアルコール度数が高くて心配」
「ウイスキーとうまく付き合って健康的に楽しみたい」
みなさん、ウイスキーライフを楽しんでいますか?美味しくて奥が深いウイスキーの魅力にはまっている人も多いのではないでしょうか。
大人の魅力たっぷりのウイスキーは、アルコール度数が非常に高いお酒でもあります。毎日飲んでいる人は「こんなに強いお酒をたくさん飲んで大丈夫なのかな」と心配になることもあるかもしれませんね。
この記事では、ウイスキーのアルコール度数の秘密、そして上手な付き合い方を紹介していきます。ぜひ最後まで読んで、美味しいウイスキーを健康的に楽しむための知識を身につけていきましょう。
ウイスキーのアルコール度数について
まず、ウイスキーのアルコール度数はどのくらいのものなのでしょうか。
公式サイトによると、日本でも大人気のサントリー山崎は43度、スコッチの代表格ジョニーウォーカーブラックラベルは40度、アメリカン・ウイスキーのジャックダニエルブラックも40度となっています。
多少の差はありますが、平均的なアルコール度数の高さは40度~43度くらいが一般的と言われています。
他のお酒とウイスキーとのアルコール度数の比較
では、他のお酒と比べるとどうでしょうか。
酒の種類 | アルコール度数 |
---|---|
ビール | 5% |
ワイン | 14% |
日本酒 | 15% |
焼酎 | 25%~ |
ウイスキー | 40%~ |
ビールのなんと8倍!他のお酒に比べてもアルコール度数がとても高いことがわかりますね。
ウイスキーのアルコール度数が高い理由
なぜ、ウイスキーのアルコール度数はこんなにも高いのでしょうか。ヒントはお酒の造り方の中にあります。
まず、ビールや日本酒などアルコール度数が高くないお酒は醸造酒です。醸造酒とは原料となる米や果実をアルコール発酵させて造られたお酒のこと。
大麦を発酵させて造られるのがビール、ぶどうを発酵させたものがワイン、米を発酵させたものが日本酒といったように、原料ごとに違ったお酒が造られます。
対して、ウイスキーは蒸留酒と呼ばれるお酒の仲間です。蒸留酒とは醸造酒を加熱して、沸点の低いアルコールを気化させたものを冷やして液体にすることでアルコール度数を高めたお酒。
アルコールを抽出するような形で作られるので、醸造酒に比べて蒸留酒の方が強いお酒に仕上がるわけですね。
他のお酒とウイスキーとのアルコール摂取量の比較
アルコール度数が高いウイスキー、1杯でどれくらいのアルコールを取ってしまうのか気になりますよね。1杯あたりのアルコール摂取量を他のお酒と比較してみました。
酒の種類(ml) | 1杯あたりのアルコール摂取量(g) |
---|---|
ビール(300ml) | 12g |
ワイン(180ml) | 20g |
日本酒(90ml) | 10g |
焼酎(90ml) | 16g |
ウイスキー(30ml) | 10g |
いかがでしょうか。ウイスキーはアルコール度数だけで言えば非常に高いですが、1杯あたりのアルコール摂取量はそこまで高くなりません。
ウイスキーは度数が高く、一度にたくさんは飲めません。そのため1杯あたりのアルコール摂取量自体は他のお酒と変わらない数値に収まるのです。
アルコール度数が高いウイスキーを飲むときの注意点
とはいえ、ウイスキーはアルコール度数が他のお酒と比べてとっても高いのは事実です。ゆえに、ウイスキーは飲み方によってはリスクもあります。
ウイスキーを飲み過ぎてしまったことによってお酒の場で失敗してしまったり、または病気になってしまったなんてことも。
アルコールの強いウイスキーを飲むときの注意点を紹介していきましょう。
血中アルコール濃度の急激な上昇に注意
アルコールを摂取すると血中のアルコール濃度が高くなり、いわゆる酔った状態になります。この血中アルコール濃度が高くなるの連れて、フラついたりまともに喋れなくなるなどの症状が現れ始めます。
ウイスキーはアルコール度数が高いので、ハイペースで飲んでしまうと、急激に血中アルコール濃度を上げてしまいます。一杯が少量だからといって何杯も飲むと、二日酔いになったり、ひどい場合は急性アルコール中毒になってしまう可能性も。
ウイスキーをロックやストレートなどの飲み方で飲むのであれば、チェイサーを必ず飲むように心がけましょう。チェイサーを挟むことによって血中アルコール濃度の急激な上昇を下げることができます。
食道や胃への刺激に注意
アルコール度数が高いお酒は消化器官や粘膜などに刺激を与えます。アルコール度数が高いまま飲むことを習慣化してしまうと、喉や胃、食道などにダメージを与え病気になってしまうことも。ガンのリスクが高くなることもわかっているので、飲み過ぎには気をつけましょう。
もし、なんとなくでも負担を感じているようであれば、水割りやソーダ割りなど、アルコールを薄めるような飲み方に変えましょう。
飲み方を変えればウイスキーのアルコール度数も変わる
ウイスキーには様々な飲み方があります。本来のウイスキーの風味を味わうならストレートが基本。しかし他の飲み方もそれぞれに特徴を持っていますし、アルコール度数を調整することもできるので試してみましょう。
ストレート:40%
トワイスアップ:20%
水割り:5~8%
ハイボール:5~8%
もし、高いアルコール度数のまま飲むことに抵抗を感じるようでしたら、飲み方を変えて楽しんでみてはいかがでしょうか。ウイスキーを気軽に楽しめる特にオススメの飲み方を2つ紹介していきます。
香りや味わいはそのままにアルコール度数を下げるなら【トワイスアップ】
トワイスアップとは「ウイスキー:常温の水=1:1」で割る飲み方のことです。アルコール度数はストレートの半分である20%前後。
実はアルコール度数20%が一番香りを感じられる度数と言われており、銘柄によってはストレートよりもウイスキー本来の香りを楽しむことができます。常温の水で割るため、冷たくならず、香りが引き立つ飲み方です。
アルコール度数を下げて喉越しや飲みやすさを追求するなら【ハイボール】
ハイボールはウイスキーを氷の入ったグラスに入れソーダで割る飲み方です。
アルコール度数が下がるのはもちろんのこと、炭酸の爽やかな口当たりによって、ウイスキーが苦手な人でも気軽にごくごく飲むことができます。近年日本でも大流行しており、ウイスキーを若者たちに広めるきっかけとなったポピュラーな飲み方ですね。
気軽にウイスキーを楽しむことができるので、初心者の方にもオススメの飲み方です。
アルコール度数が高いウイスキーの選び方
『アルコール度数が高い=美味しい』というわけではありません。度数が高くても美味しくないウイスキーというのも実は結構あるのです。
アルコール度数が高くて、なおかつおいしいウイスキーを見つけるには以下の選び方を参考にしてみてください。
700mlで2,000円以上の価格帯を選ぶ
極端に安い価格帯のウイスキーは、風味や余韻があまりないものがほとんど。ただ酔っ払いたいだけならまだしも、ウイスキーの香り、風味、味わいを楽しみたいのであればオススメはできません。
できれば700mlで2000円以上の価格帯のものを選ぶことで、味わい深い本格的なウイスキーを見つけることができますよ。
フルーティーな甘味があるものを選ぶ
アルコール度数が高ければ高いほど、刺激が強くなり飲みづらくなっていきます。この飲みづらさを軽減するためにはフルーティーな風味や甘い味わいを持つウイスキーを選ぶと良いでしょう。
スイートな味わいであれば、アルコール度数が高かったとしても飲みやすくなり選択するウイスキーの幅を広げることができますよ。
カスクストレングスを選ぶ
通常、ウイスキーは製品の品質とアルコール度数を揃えるため、複数の樽のウイスキーをブレンドし、加水してアルコール度数と味を調整します。
それに対して、カスクストレングスは質の良い樽で熟成されたウイスキーを加水することなくそのまま瓶詰めされたもの。「カスク(木樽)ストレングス(強い)」という言葉通り、樽の香りや風味が強く残ったウイスキーです。
加水が一切されていないため、アルコール度数も普通のウイスキーに比べて高く、刺激的な味を楽しむことができます。
カスクストレングスは、職人がウイスキーに込めたこだわりを表現するものとして製造されることが多く、アルコール度数が高くて美味しい銘柄に出会いやすい選択肢ですよ。
アルコール度数の高いウイスキーのおすすめ銘柄5選
それでは普通よりアルコール度数が高くて美味しいウイスキーを紹介していきます。
カスクストレングスのものを中心に5つの銘柄をピックアップさせていただきましたので、ぜひ参考にしてみてきださい。
1位:【甘く長い余韻が特徴】ザ・グレンリベット ナデューラ オロロソ
「ナデューラ=ナチュラルな」の名前の通り、とても自然で豊かな味わいのシングルモルトです。
香りは甘めで、味わいは非常にフルーティー。カスクストレングスでボトリングされており、アルコール度数も60度と非常に高いですが、ナチュラルな味わいでファンには堪らない銘柄です。
香りが豊かなので、少しずつ加水をして香りを楽しみながら飲むと、このウイスキーの素晴らしさをさらに味わうことができるでしょう。ゆったりとウイスキーと向き合いたい方にオススメです。
産地 | スコットランド |
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種類 | シングルモルト |
香り | ドライフルーツのスウィートさの中にに微かにシナモン |
味わい | 滑らかでクリーミー |
アルコール度数 | 60.2% |
価格 | 8,401円〜 |
2位:【ラベルが特徴的だが味も超本格派!】ビッグピート カスクストレングス
ラベルのおじさんのイラストが印象的なビッグピートのカスクストレングスです。見た目のインパクトとは裏腹に味は一級品で、今では封鎖されている伝説の蒸溜所ポートエレンのウイスキーもブレンドされています。
よって大量生産されず、店などではなかなか見かけることはありません。名前の通り、非常にピートの香りが強く好みを選びますが、味わいは甘くまろやか。アルコール度数も55%を超えますが、好きな人はハマってしまう銘柄ですね。
とてもスモーキーなので、スモークチーズなどの燻製料理に合わせると、さらに味わいが引き立ちますよ。
産地 | スコットランド |
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種類 | ブレンデッド |
香り | 非常に強いピート香 |
味わい | 甘くスムージー |
アルコール度数 | 55.7% |
価格 | 7,150円〜 |
3位:【バーボンの雄によるカスクストレングス】メーカーズ マーク カスクストレングス
バーボンを代表する銘柄メーカーズマークの出すカスクストレングスです。
小麦のような甘さと香ばしさが特徴で、余韻も長く、じっくりと楽しむことができます。カスクということでアルコール度数も高く重厚なひと時を楽しむことができるでしょう。
少しずつ加水することで香りを最大限に引き出しながら、チョコレートなどを合わせて飲んでみてはいかがでしょうか?
産地 | アメリカ |
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種類 | ブレンデッド |
香り | フルーティー |
味わい | スパイシーで重厚 |
アルコール度数 | 53.85% |
価格 | 7,560円〜 |
4位:【こだわりの樽から生まれた正統派バーボン】ノブ クリーク シングルバレル
複数樽でブレンドするのではなく、厳選された1つの樽からのみ瓶詰めされたシングルバレルです。
味わいは力強く、木の風味とバニラのような甘い香りが特徴のバーボンらしいバーボン。アルコール度数は60度と高いですが、スウィートな味わいのある贅沢な余韻を楽しむことができます。
余韻が長いので、甘いチョコレートなどと合わせて楽しむことで極上の時間を過ごすことができますよ。
産地 | アメリカ |
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種類 | ブレンデッド |
香り | バニラの甘みと木の香り |
味わい | ゴージャスな甘み |
アルコール度数 | 60% |
価格 | 7,560円〜 |
5位:【癖は強いがハマると抜け出せない】アードベッグ ウーガダール
アイラ島で作られ、非常にスモーキーなピート香と独特な味わいで熱狂的な指示を集めるアイラ・ウイスキー。その中でも最もピート香が強く、いわゆる「癖」を持っているのがこのアードベッグです。
香りの強烈さはもちろん、味わいも潮の風味が感じられ、人によっては薬品ぽく感じることもあります。しかし、この独特の味わいが好きな人には堪らない銘柄です。アルコールの刺激も強く、若干上級者向けといったところ。
牡蠣やカルパッチョなどの海鮮料理と相性良く、潮の風味をさらに盛り上げてくれます。少し癖のある銘柄に挑戦してみたいと思った方はぜひチャレンジしてみてくださいね。
産地 | スコットランド |
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種類 | シングルモルト |
香り | 強烈なピート香 |
味わい | 潮の風味と深みのある甘み |
アルコール度数 | 54.2% |
価格 | 7,700円〜 |
アルコール度数の高いウイスキーと上手く付き合っていく
ウイスキーは度数が高いお酒ですが、うまく付き合っていけば問題ありません。
むしろ、度数の高位ウイスキーにも積極的に挑戦してみて、ウイスキーの世界を広げることもできます。また、蒸留酒は醸造酒に比べて糖質が低かったり、不純物がなかったりなど、いろいろなメリットもありますよ。
アルコール度数が高いからと敬遠せず、自分なりのウイスキーの楽しみ方を見つけてくださいね。
飲み過ぎにはくれぐれも気をつけて、充実したウイスキーライフを送ってください。