カリラとは?人気のアイラモルトウイスキーの特徴やおすすめの飲み方などを徹底解説
「スコッチウイスキーのカリラについて知りたい」
「自分の口に合う、癖の強いウイスキーを見つけたい」
ウイスキー愛飲家のなかでも、アイラ島で醸造されたウイスキーは一目置かれていますよね。
アイラ島では数多くのウイスキーが作られていますが、今回は「カリラ」についてご紹介します。
シングルモルトウイスキー「カリラ」の概要や歴史、味や香りの特徴、そしておすすめの銘柄などを知っていただける内容になっています。理想のアイラモルトを見つけたい方、シングルモルトの知識を深く得たい方なども必見です。ぜひお楽しみください。
カリラウイスキーはアイラ島のシングルモルト
カリラは、イギリスの最北端に位置する、スコットランド西部のアイラ島にある蒸留所で造られたウイスキーのブランド。カリラを蒸留しているカリラ蒸留所はアイラ島内でも、大手の蒸留所です。
2000年前後からの世界的なシングルモルトのブームによってカリラは注目されることに。たくさんあるアイラ島発のシングルモルトの中でも、カリラは特にファンが多い銘柄です。
カリラ蒸留所の発祥と歴史
カリラ蒸留所が創業を始めたのは1846年。ヘクター・ヘンダーソンが創業者です。開業後、増設を繰り返し、ポットスチル(単式蒸留器)が6基もある大規模な蒸留所と成長しました。
今では、歴史も長く製造量も多い蒸留所ですが、もともとはスコッチブレンデッドウイスキー用の原酒の生産がメインだったため、知名度は低い蒸留所でした。
その後、シングルモルトの世界的なブームに突入します。そのブームにあやかって、カリラ蒸留所も2002年からシングルモルトを生産開始しました。当時発売されたのが、「カリラ12年」「カリラ18年」「カスクストレングス」の3種類です。
これが大ヒットとなり10年で2倍以上も生産量が大幅に拡大。これらの販売戦略の成果もあり、カリラ蒸留所の知名度も飛躍的に上がりました。
カリラが人気な3つの理由
日本でも人気のカリラの特徴としては次の3つが挙げられます。
1.アイラ島のシングルモルトならではのスモーキーさ
2.他のシングルモルトにはないライトな飲み心地
3.海沿いの蒸留所ならではのヨード(薬品)臭
このような特徴があるために、癖がそこまで強くないマイルドなスコッチシングルモルトとして人気の銘柄となっています。
1.アイラ島のシングルモルトならではのスモーキーさ
カリラ蒸留所があるアイラ島のシングルモルトは、モルト(大麦麦芽)を、ピートと呼ばれる泥炭に火をつけて乾燥させる製法が特徴。そのため強いスモーキーな香りが産まれています。スコットランドはピートの一大産地でした。
そのため、スコッチウイスキーにはピート由来のスモーキーな香りをベースにしたブランドがたくさんあります。このスモーキーさは、スコッチをお手本にした日本でもジャパニーズシングルモルトウイスキーとして受け継がれています。
2.他のシングルモルトにはないライトな飲み心地
カリラは、他のアイラモルトと比べるとアイラモルト独特のスモーキー香はありながら、強い癖はありません。またフルーティーな香りも感じられ、スモーキー香、ピート香とのバランスが取れた味わい。
まろやかでスッと味わえるため、アイラモルト入門編としてもおすすめのブランドとなります。飲んだあとは、スパイシーさがほのかに残る余韻を楽しむことができます。
3.海沿いの蒸留所ならではのヨード(薬品)臭
カリラ蒸留所があるのはアイラ島の東岸。ポートアスケイグ港の近くに位置しています。蒸留所の裏にはロッホ・ナム・バン湖があり、そのミナラルを多く含んだ湧き水を仕込み水に使うのが特徴。また蒸留の冷却水に海水を使う珍しい製法を採用しています。
海に面しているため、乾燥につかうピートは海藻などの海産物を含有。磯の香りがカリラにも移ることで、独特のヨード(薬品)臭が産まれます。ヨード臭は好き嫌いの分かれる香りと言われていますが、ハマるとやみつきになる方も多くいるのが特徴です。
日本国内でも入手可能なカリラの銘柄3選
カリラには他のウイスキーにはないユニークな特徴があります。そんなカリラは日本国内でも購入することが可能。ここからは日本で購入出来るおすすめのカリラ蒸留所の銘柄を3つ紹介します。
1位:スモーキーさとフルーティーさがあるまろやかな飲み口【カリラ12年】
MHD(モエヘネシーディアジオ)が日本国内で正規販売しているカリラのレギュラーボトル。国内の販売店やバーなどで最も目にするボトルではないでしょうか。
特徴としては、スモーキーな香りがありながら飲み心地はまろやかです。癖が強いわけではないので、アイラモルト初心者にもおすすめの一本。少し贅沢な晩酌で飲みましょう。ラベルはシンプルなデザインです。
香り | フルーティー |
味わい | ミディアムボディ |
アルコール度数 | 43% |
価格 | 4,850円 |
2位:スッキリドライな口当たりだが、カリラらしさを感じる【カリラモッホ】
モッホはゲール語(アイルランドの第1公用語)で「夜明け」を意味します。ボトルには、熟成年度の記載がないノンエイジですが、5~10年程度熟成。これはシングルモルトウイスキーの中でも非常に若い熟成期間となります。
熟成期間が短いため、色も薄めのゴールド、味わいはスッキリドライな口当たりが特徴です。モダンなラベルが特徴で、自宅においても映える、おしゃれなデザインとなっています。
香り | フルーティー |
味わい | ライトボディ |
アルコール度数 | 43% |
価格 | 5,610円 |
3位:スモーキーさとフルーティーさがあるまろやかな飲み口【カリラ25年】
1回の出荷で15,000本程度と出荷量が少なく、非常に希少なアイラモルトのひとつです。長期貯蔵ならではの、フルーティーな芳醇な香りと、滑らかな口当たりが特徴で、エレガントさを強く感じます。
出荷量は少ないですが、長期貯蔵シングルモルトウイスキーの中ではお手頃な価格帯です。国内でもほとんど流通していないので、在庫を見つけたらすぐに購入しちゃいましょう。
香り | フルーティー |
味わい | ミディアムボディ |
アルコール度数 | 43% |
価格 | 18,800円 |
カリラのおすすめな飲み方2選
カリラの良さを堪能できる飲み方としては次の2つがあります。まずは、この飲み方でカリラの良さをしっかり味いわいましょう。
1杯目はハイボールで爽やかな飲み心地を楽しむ
ハイボール(ソーダ割り)にすることでカリラのベリーのようなフルーティーさが引き立ちます。
ソーダ割りにすることで、爽やかな飲み口になり、ゴクゴクと飲むことができます。晩酌はもちろん、食事と一緒に合わせて飲んでもぴったりです。
2杯目はオンザロックスでスモーキーな香りを堪能する
アイラモルトとしてのカリラの奥深さを理解したいときはオンザロックスです。
アイラモルトの特徴でもある、ピートが使われたことによるスモーキーな香りをじっくり味わうことができます。氷が溶けていくにつれてスパイシーさも強調され、飲み始めから終わりまで、味わいや香りの変化を楽しむことができます。
カリラが好きならこちらもおすすめ!アイラ島発のシングルモルト5選
アイラ島にはスコッチウイスキーの聖地と言ってよいほどに蒸留所がたくさんあるのが特徴。世界中のシングルモルトウイスキーファンが「一生に一度は訪れたい」と思う憧れの地となっています。
アリラ島にはカリラ以外にも個性的なシングルモルトがたくさん。是非、飲み比べてお気に入りのシングルモルトウイスキーを見つけてください!
1位:アイラモルトの王者【ラフロイグセレクトカスク】
「ラフロイグ」は、“アイラモルトの王者”とも呼ばれており、日本だけでなく世界的にも熱烈なファンが多いウイスキーのひとつです。イギリスチャールズ皇太子も愛飲しているウイスキーとして知られています。
重厚なスモーキーな香りが特徴。香りを楽しめるオンザロックスや、スモーキー香を爽やかに楽しむハイボールで飲むのがオススメです。癖の強いアイラモルトを堪能しましょう。
香り | スモーキー |
味わい | ミディアムボディ |
アルコール度数 | 40% |
価格 | 3,792円 |
2位:アイラモルトの歴史が詰まった味わい【ボウモア12年】
ボウモアは数あるアイラモルトの蒸留所の中で、最も歴史があるブランド。スモーキーさとフルーティーさのバランスが取れており、古くから世界中で愛されるアイラモルトです。
バランスが取れた飲み口のため、アイラモルトの香りが味わいが苦手という方でも飲みやすいボトル。昔ながらの製法で今もなお作られています。その歴史を積み重ねた本物の味わいを楽しみましょう。
香り | スモーキー |
味わい | ミディアムボディ |
アルコール度数 | 40% |
価格 | 3,465円 |
3位:生粋のアイラ育ち【ブルイックラディ・アイラ・バーレイ】
原料であるモルト(大麦麦芽)全てがアイラ産という他の蒸留所にないこだわりをもったブランドです。アイラ産の大麦を100%使ったアイラモルトを作っている蒸留所は数少ない存在です。
フルーティーでエレガントな味わいが特徴。オンザロックスでゆっくりした時の流れで楽しむ晩酌シーンにぴったりで、その余韻を長く味わうことができます。お酒好きの方へのギフトとしても、大変喜ばれるでしょう。
香り | フルーティー |
味わい | フルボディ |
アルコール度数 | 50% |
価格 | 7,005円 |
4位:アイラモルト特有の強い個性【ラガヴーリン16年】
極めてスモーキーかつピート香が強い薬草を思わせるウイスキーです。好き嫌いがはっきり分かれる、アイラモルトの特徴を凝縮したような一本ですね。
正露丸や薬品箱のような香りと比喩されるケースもあります。しかし、その奥にドライフルーツを思わせるような余韻があり、非常に複雑な味わいを楽しむことができるアイラモルトです。
香り | スモーキー |
味わい | フルボディ |
アルコール度数 | 43% |
価格 | 6,473円 |
5位:一度飲むとやみつきに【アードベッグ10年】
アイラモルトを代表する強烈なスモーキーとスパイシーな香りが特徴。アイラモルトの中でも、ピート使用量を多く使用しています。強烈な香りの中に繊細な甘みや複雑な味わいがあり、好きな人はハマってしまうこと間違いなしです。
アイラモルト好き、上級者向きの一本です。ラベルは、味わいと同様に無骨なかっこいいデザイン。自宅においていると、一目置かれるでしょう。
香り | スモーキー |
味わい | フルボディ |
アルコール度数 | 46% |
価格 | 4,719円 |
カリラ12年を購入してスコッチシングルモルトを堪能しよう
「カリラ」は個性豊かな銘柄が多いアイラモルトの中で非常に人気のあるブランドのひとつです。アイラモルト独特のユニークさはありながらも、個性が全面に押し出されておらずバランスのとれた味わいとなっています。
アイラモルト初心者の方は「カリラ12年」から始めてみるのはいかがでしょうか。もちろん、日本国内でも多く流通しておりますので、アイラモルト愛飲家の方にも、毎日の晩酌を彩る一本としてオススメです。
カリラ12年を購入して、アイラの味わいを楽しみましょう。