リッチで重厚なアイラモルト「ラガヴーリン」人気の理由とおすすめのボトルをご紹介

2019年12月4日

「ラガヴーリンってどんなお酒なの？」
「おすすめのラガヴーリンのボトル教えて」

今回は上記の疑問やご要望をお持ちの方のために、ラガヴーリンとはどんなお酒なのか、選び方、飲み方もあわせて解説。

さらに、おすすめのアイラモルト5選も紹介しちゃいます。

あなたに合ったラガヴーリンを選んで、素敵な一杯を楽しみましょう。

ラガヴーリンとは

癖が強い銘柄が多いアイラモルトの中でもっともリッチで重厚だともっぱらの評判なのがラガヴーリン。ウイスキー好きなら必ず押さえておきたい銘柄です。

本章では「アイラの巨人」とも呼ばれるラガヴーリンについて、深掘りして解説していきます。

ラガヴーリンの蒸留所

ラガヴーリン蒸留所はウイスキー好きから「聖地」とも呼ばれているアイラ島の南東に位置しています。

ラガヴーリンをキーモルトとして使用している定番スコッチウイスキーである「ホワイトホース」の創業者ピーター・マッキーがウイスキー作りを学んだことでも有名なラガヴーリン蒸留所。

背後のソラン湖の湧き水を仕込み水として使用しており、ピートの地層がもたらす風味をラガヴーリンに加えています。

ラガヴーリンの歴史

過去にはホワイトホースなどのブレンデッドウイスキー用の原酒を造るのがメインだったのですが、現在ではシングルモルトの製造がメインとなっています。

ラガヴーリンの名前が有名になったのは1988年。親会社の意向でシングルモルトの発売を開始してからです。ラガヴーリンの癖の強いスモーキーさにウイスキー愛好者が飛びつきました。

ラガヴーリンの蒸留所が1816年に創設されて以来、ラガヴーリンのスモーキーで深みのある味わいは、本格ウイスキーを求めるウイスキーファンたちを魅了し続けています。

ラガヴーリンの製法

初溜に5時間、再溜に10時間とかなりの時間を蒸溜にかけるスローディスティレーションが特徴のラガヴーリン蒸留所。他のアイラモルトよりも時間をかけている製法のため、スモーキーかつフルーティーな深みのある風味が付く、と言われています。

蒸留後も長い時間を経て熟成され、ラガヴーリン独特の個性がより成長していきます。

ラガヴーリンが愛される3つの理由

ラガヴーリンが世界中のファンを魅了してやまない理由には、以下の3つの理由があります。

「正露丸」のような強烈なスモーキーさ

最初の理由は、磯臭さのする強烈なスモーキーさです。「正露丸」の匂いと似たヨード臭がします。この香りは好き嫌いがはっきり分かれますが、好きなファンの心をガッチリ鷲掴みにして離しません。

長期熟成による口当たりのなめらかさ

ラガヴーリンはスタンダードボトルでも16年間も熟成。そのため、スモーキーな香りの後にバニラのような甘い余韻を感じます。アイラモルトらしいスモーキーさと、蜂蜜のような甘さの両立を可能にしています。

世界的なシングルモルトブームで大人気に

1980年代アメリカで火がついたシングルモルトの世界的なブーム。ラガヴーリンの評価が高まったのもシングルモルトブームのおかげです。

1989年に著名なウイスキー評論家のマイケル・ジャクソン氏が著書でラガヴーリンを「アイラの巨人」と絶賛したことも相まって、瞬く間に世界中にラガヴーリンの人気が広まっていきました。

ラガヴーリンのラインナップ

日本国内販売はMHD（モエヘネシーディアジオ）によって行われています。ネット通販でリアル店舗ではなかなか手に入らない希少な銘柄も入手できるので、興味があればチェックしてみてください。

一番人気のレギュラーボトル「ラガヴーリン 16年」

はじめてラガヴーリンを飲まれるあなたには、「ラガヴーリン 16年」がおすすめです。

ラガヴーリンの1番人気は16年です。1番人気の商品なので、ラガヴーリンファンにはたまらないスモーキーさと、バニラや蜂蜜のような甘さが上手く調和していてとてもバランスの良い味わいになっています。

ロックや、ストレート、トワイスアップで香りを味わうのがおすすめです。付け合わせにスモークチーズやスモークサーモンをあわせても美味しいです。

はじめて癖の強いウイスキーにトライするなら「ラガヴーリン 16年」を選びましょう。

飲みやすさとフレッシュさを両立「ラガヴーリン　8年」

フレッシュで飲みやすく、尚且つラガヴーリンらしいスモーキさーを味わいたいあなたには「ラガヴーリン　8年」がおすすめです。

ラガブーリン8年は熟成年数が浅いため、パンチのあるスモーキーな香りは控え目になります。ですので、16年よりも飲みやすく、比較的ウイスキー初心者の方にも飲みやすくなっています。

水割りやハイボールにして、すっきりと飲むのがおすすめ。チーズ系の食事やお肉との相性は抜群です。

飲みやすいラガヴーリンをお求めのあなたは、「ラガヴーリン　8年」を選びましょう。

芳醇な甘みとフルーティ「ラガヴーリン・ダブルマチュアード」

「ラガヴーリン・ダブルマチュアード」は、甘みのあるラガヴーリンをお求めのあなたにおすすめです。

ダブルマチュアードは、ペドロ・ヒメネスの樽で2回めの蒸溜を行うのが特徴。するとレーズンやドライプラムの風味が加わり、より甘く感じられます。

ロックやストレート、トワイスアップにして香りを楽しみつつ、スイートチョコやドライフルーツと一緒に味わうと甘みとコクをより堪能できるでしょう。

甘美でコクのあるラガヴーリンを堪能したいあなたは、「ラガヴーリン・ダブルマチュアード」を選びましょう。

濃密でパワーのある味わい「ラガヴーリン　12年」

「ラガヴーリン　12年」は、濃厚な味わいをお求めのあなたにおすすめです。

カストレングスと呼ばれる手法を取っており、加水せずに瓶詰めしているため、原酒の濃厚な味わいがそのままに楽しめます。粗さとコクがギュッと詰まっていて、アルコール度数も他の年数のものに比べてグンと高いのが特徴。

ロックやストレート、トワイスアップにして香りとコクを存分に味わいましょう。

ピートとアルコールの強い刺激を味わいたいあなたは、「ラガヴーリン　12年」を選びましょう。

ラガヴーリンの選び方

本章ではラガヴーリンの選び方をより詳しく解説していきます。以下の選び方を参考にぜひ自分にあったラガヴーリンのボトルを見つけて下さいね。

はじめてのラガヴーリンなら「16年」で薬品香を味わってみる

スタンダードボトルの「16年」は完成度が高く、ラガヴーリンが何たるかを知ることができるので、初心者のあなたにおすすめです。スモーキーさとバニラや蜂蜜の甘みが上手くブレンドされています。

ヨードチンキや保健室の匂いとも言われるラガヴーリンらしさを堪能できる一本です。癖の強いスモーキーさに興味があるなら、ぜひラガヴーリン16年をトライしてみましょう。

より強力なスモーキーを求めるならフレッシュな「8年」を選ぶ

熟成期間が短い「8年」のほうが、「16年」よりも風味がはっきりしています。深みはないですが、フレッシュな味わいに仕上がっています。

他のボトルと比べると熟成が進んでいないため、まろやかさなどはありません。しかし、代わりに力強い荒々しさのようなものがあります。ウイスキー特有の癖を堪能したいという方にはぴったりの一本でしょう。

スモーキーかつ濃厚な甘みを求めるなら「ダブルマチュアード」を選ぶ

「ダブルマチュアード」は、バーボンとシェリーの2つの樽で熟成されているため、スモーキーさに加えてレーズンやプラムのような甘さを感じられます。甘みのあるスコッチを飲みたいあなたにおすすめです。

「ラガヴーリンには興味があるけど、あまり飲みづらいのはちょっと…」

初めてラガヴーリンに怖気づいてしまっている方にぜひおすすめなのがダブルマチュアードです。ラガヴーリンのスモーキーさはそのままに、かなり飲みやすくなっています。スイートさとスモーキーさの融合はこの一本でしか味わえません。

ラガヴーリンの飲み方

本章では、ラガヴーリンの飲み方をより詳しく解説していきます。個性の強いラガヴーリンは、飲み方次第で香りも味も大きく変化するのが特徴。

ベストな飲み方を知ることでラガヴーリンを堪能しましょう。ラガヴーリンの魅力を十二分に引き出す飲み方を紹介していきます。

スモーキーなピート香を堪能するならストレート

ラガヴーリンの癖の強い香りを堪能するにはストレートが一番です。「アイラの巨人」とよばれるほどの濃厚な味わいを堪能できます。

ストレートは、名前の通り、ウイスキーの原液のまま楽しむ飲み方です。

ストレートであれば、香りを一番直に味わうことができますから、ピートのスモーキーな香りを存分に味わうことが可能です。

ストレートで香りを楽しみつつチーズや燻製系のおつまみをつまむと、香りと味が引き立ちます。絶品なのでぜひ試してみてくださいね。

スモーキーさをダイレクトに味わいたいあなたには、ストレートで飲むのがおすすめです。

ロックにして時間の経過とともに味わいの変化を楽しむ

ロックは味の移り変わりを感じられるのが特徴。最初のうちはスモーキーさが強烈だが、氷が溶けていくにつれて、フルーティーな甘さを味わえます。

最初のうちのスモーキーさにはスモークチーズなどと合わせるのがおすすめ。氷が溶け出してからは、ドライフルーツやチョコレートとあわせて甘みを引き出しましょう。

味わいや風味の変化をじっくりと楽しみたいあなたには、ロックで飲むのがおすすめです。

磯臭さを爽やかな喉越しで感じるならハイボール

ハイボールにするとスモーキーさが軽くなり、爽やかにピート香を楽しめます。

ハイボールにすればどんな食事とも合わせやすくなります。ステーキなどのお肉系の食事から磯の香りとあわせてシーフード系の食事にいたるまで、ラガヴーリンのハイボールを食中酒として楽しめるのは嬉しいですよね。

ゴクゴクと爽快にラガヴーリンを楽しみたいあなたには、ハイボールにして飲むのがおすすめです。

ラガヴーリン好き必見！アイラモルトのおすすめ5選

本章では、ラガヴーリンに代表されるアイラモルトのおすすめを5つ紹介します。ラガヴーリンきっかけでアイラのスモーキーさに興味を持ったなら、ぜひ以下の銘柄も試してみましょう。

アイラモルトとは

アイラ島はスコットランド西岸沖にあるヘブリディーズ諸島の最南端に位置する島。スペイ川流域と並んで、スコットランドでも有数のウイスキーの生産地となっています。

アイラモルトの特徴は、アイラ島の大地の4分の3を覆うピート。原料である大麦麦芽を乾燥させるときに、アイラ島で採掘されたピートが炊かれます。

この過程を通じて生まれるのがクセのあるスモーキーな風味が特徴のシングルモルトです。蒸留所ごとに特徴のあるシングルモルトウイスキーが作られていて、好きか嫌いかはっきり別れる個性派ウイスキーが目白押しです。

1位：はじめてのアイラモルトならコレ【ボウモア　ナンバーワン 】

「ボウモア　ナンバーワン」は「アイラモルトの女王」と呼ばれる銘柄。とてもバランスの取れた味わいです。ウイスキー初心者の方や、「ウイスキー好きだけどアイラモルトははじめて」という方におすすめです。

ISC2017年金賞など、世界的に評価を受けており、ネットの口コミでも「飲みやすい」と評判です。

ロックやストレート、トワイスアップで香りを楽しんでも良いし、ハイボールにして爽快に飲み干してみるのもおすすめ。

はじめて飲むアイラモルトなら、「ボウモア　ナンバーワン」を選びましょう。

2位：本格派でありながら程よいスモーキーさ【カリラ　12年】

ウイスキー好き・アイラモルト好きの方におすすめなスモーキーさがやや強めのアイラモルトが「カリラ　12年」。

ブレンデッドウイスキーのキーモルトとして使用されることが多いため、ピーティーさとフルーティーさのバランスが取れています。

ロックやストレート、トワイスアップで香りを楽しんでも良いし、ハイボールにして爽快に飲み干しても美味しい。

ウイスキー好きのあなたの普段飲みにぴったり。バランスの良いアイラモルトが欲しいなら「カリラ　12年」を選びましょう。

3位：別名は「正露丸」【ラフロイグ　10年】

ウイスキー愛好家の中でも特に上級者におすすめなスモーキーさが強めの本格アイラモルトが「ラフロイグ　10年」です。

ラガヴーリン同様、別名「正露丸」と呼ばれるほどクセや匂いが特徴。なんとイギリスのチャールズ皇太子御用達で愛飲しているウイスキーです。ISC2016でも金賞受賞を受賞しており、スモーキーさが好きな人にはたまらないアイラモルトとなっています。

ロックやストレート、トワイスアップで香りを存分に楽しむのが王道の味わい方。スモーキーさを愛する生粋のウイスキー好きのあなたは「ラフロイグ　10年」を選びましょう。

4位：ウイスキー初心者ならコレ【ブルックラディ　ザ・クラシックラディ】

「ブルックラディ　ザ・クラシックラディ」はウイスキー初心者、アイラモルト初心者の方でも飲みやすいアイラモルト。

ピートが使われていないノンビートのアイラモルトなので、スモーキーさがなく飲みやすくなっています。

ロックや水割り、ハイボールでゴクゴクと飲み干すのが美味しい飲み方です。ウイスキー初心者、アイラモルト初心者のあなたは「ブルックラディ　ザ・クラシックラディ」を選びましょう。

5位：カルト的人気を誇る強烈な味わい【アードベッグ　10年 】

「アードベッグ　10年」は、ウイスキー上級者におすすめ。強烈なピーティーさが特徴の「究極のアイラモルト」です。

シングルモルトウイスキーで世界ではじめてワールド・ウィスキー・オブ・ザ・イヤーを受賞するほどの実力の持ち主。世界中にいるカルト的ファンは「アードベギャン」と呼ばれるほどにたくさんます。強烈なピート臭が何よりの特徴です。

ロックや水割り、トワイスアップで香りを存分に楽しむのが正解の飲み方。「スモーキーさを最大限に味わいたい」とお思いの通なウイスキー上級者向けの銘柄が「アードベッグ　10年」です。

ラガヴーリン16年でアイラモルトの真髄を知る

本記事では、おすすめのラガヴーリン、ラガヴーリンの選び方、飲み方、おすすめのアイラモルトについて解説しました。

本記事の要点を以下にまとめました。

あなたも、自分に合ったラガヴーリンを選んで、通なウイスキー上級者の仲間入りをしましょう。